ロンドンのO2アリーナで11月11日に開幕したこの大会は、年間成績の上位8選手が出場する今シーズン最後のランキング・ポイントと賞金獲得の機会だ。
出場するのはジョコビッチのほか、ロジャー・フェデラー(スイス)、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、ケビン・アンダーソン(南アフリカ)、マリン・チリッチ(クロアチア)、ドミニク・ティーム(オーストリア)、錦織圭(日本)、ジョン・イズナー(米国)。
錦織とイズナーは、フアン・マルティン・デルポトロ(アルゼンチン)とラファエル・ナダル(スペイン)がけがで出場を辞退したことから、繰り上げで出場権を得た。
全勝で優勝すれば1500ポイントと賞金およそ271万ドル(約3億910万円)を獲得できるこの大会。予選ラウンドロビンでは8選手が2グループに分かれて総当たりで3試合を戦い、上位2選手が決勝トーナメントに進む。
最大の恩恵を得る企業はユニクロ?
この大会に進んだ選手たちが今年、それぞれに成功を手にしてきたことは間違いない。一方、各選手のスポンサーの中で、選手の姿と共により長い「放映時間」を獲得できるのは、どの企業になるだろうか?
スポンサー企業を見てみると、テニスウェアではフィラとアディダス、ユニクロがそれぞれ2人、ロットとラコステが1人ずつと契約。シューズはフィラとナイキ、アディダスが2人ずつ、ロットとアシックスがそれぞれ1人と契約している。
選手とスポンサー企業のエンドースメント契約の影響は広範に及ぶ。その影響力においては、フェデラーを超える選手はいない。フォーブスが今年8月に報じているとおり、フェデラーはエンドースメント契約料だけで、年間約6500万ドルを得ている。
その多くを占めるのが、今年新たにファーストリテイリング傘下のユニクロと結んだ10年間の契約と、ラケットメーカーのウィルソンとの生涯契約からの収入だ。