マークスベリーは、ソーラーコアをはじめ断熱性のある全ての素材について、大半は優れた通気性を持つものだと説明する。問題になるのは、それを覆う生地だ。羽毛が飛び出さないようにダウンプルーフ加工が施された高密度繊維は、通気性が低下する。
だが、オロスが開発した素材にはそうした問題もない。フラッグシップモデルの「オリオン・パーカー」をはじめ全ての製品が、暖かさと動きやすさが重要なアウトドアでの活動に適している。さらに、通勤や買い物、その他の外出時に暖かさとファッション性を求める人たちにとっても魅力的だ。
「100%直販」で事業を拡大
オロスは先ごろ、スマートウェアラブルのミスフィット・ウェアラブルの創業者であるソニー・ウーや、ゴールドマン・サックスの元パートナー、エリック・ドブキン、シカゴのベンチャー・キャピタル、リッスン・ベンチャーズから総額500万ドル(約5億6500万円)の出資を受けた。
マークスベリーによれば、オロスはこの資金をオンライン・ビジネスの拡大に充てる考えだ。そして、オロスは今後も卸売販売を行う考えはないという。
「われわれは直販のみを行うブランドだ。真のイノベーションに基づいたわが社のようなブランドは、インターネット上で事業拡大を目指すのが最も適している。インターネットを通じて顧客にアピールし、また顧客のニーズに応えることができる」
顧客から直接フィードバックを得て、それに基づいたイノベーションを継続していくため、eコマースのプラットフォームを活用していく方針だ。