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I cover tech as it pertains to diversity and developing countries.

Lifestyle discover / Shutterstock.com

世界中で大麻の合法化が進む中、大麻は怪しげな売人から買う、茶色の紙袋に入った薬物ではなくなった。現在のユーザーはディスペンサリーと呼ばれる大麻販売店で、おしゃれにパッケージされたものを“バドテンダー”(bud=大麻)から買うのが主流になりつつある。

急成長中の合法大麻マーケットにおいて、大麻のブランド化が今後ますます進むことは確実だ。そんな中、ロサンゼルスのスタートアップ「WebJoint」が提供する、大麻ビジネス向けのソフトウェアが注目を浴びている。

WebJointは、オンライン販売、POSによる在庫管理、METRC(カリフォルニア州が導入している大麻の販売・流通のコンプライアンスシステム)への申告などを一括して行えるソフトウェア。9月末にリリースされたばかりのWebJoint3.0はさらに追跡・管理ツールのTookanを搭載しており、ブランド・販売店・ユーザーの3者間をシームレスにつなぐことで、ブランドからユーザーへの実質的なオンデマンドデリバリーを可能にする。

現在のカリフォルニア州法では、大麻をエンドユーザーに販売することができるのは認定販売店のみで、生産者やブランドはユーザーと直接取引できない。しかし、WebJointを使うことで、ブランドは自社ウェブサイトで商品をユーザーに向けてアピール可能になり、ユーザーはブランドのウェブサイトから注文できる。実際には、ブランドと連携する販売店からユーザーに届けられる仕組みだ。

「我々は、大麻業界にこの技術が欠けていることに気づいていた。(実現するまでには)多くの反対にもあったけれどね」

弱冠の23歳のWebJointの CEO、クリス・デロリオはそう語る。デロリオは今から4年前の2014年10月、高校の同級生ハイラート・アブラハミアンとともにWebJointの前身であるCodeKush.comを立ち上げた。

それまでデロリオはインディーズの音楽レーベルDelta Grooveで、ウェブ開発の仕事に従事し、アブラハミアンはYouTubeにプログラミングのチュートリアル動画を投稿していた。やがて二人は、とある大麻販売店の在庫・顧客データの管理システムを作ったことがきっかけで、大麻業界に進出。そこで二人は、ブランドとユーザーをつなぐ手段の不在に気づいたという。

現在、WebJointが処理する年間の取引額は1億ドル(約112億円)。「(嗜好用大麻が解禁された)今年の1月1日を境に、大麻は処方される薬品からパッケージ化された商品になった。つまり、すべての商品にブランドの印がつくようになったんだ」とアブラハミアンは現状を説明する。

40歳以上の顧客は「デリバリー」を好む

ブランドを重視するユーザーがオンデマンドデリバリーを選ぶようになれば、WebJointの需要はさらに高まるだろう。昨今はあらゆる業種がデリバリーサービスを提供しているが、嗜好用大麻のデリバリーは特に人気が高い。

WebJointによると、同社がデータを管理する大麻ユーザー110万人の半数以上を占める40代以上の人々は、大麻に違法薬物のイメージを持つ人が多く、店頭で買うよりもデリバリーを好む傾向があるという。

業界には、若い2人が運営するWebJointの将来を疑問視する向きもある。しかし、彼らは新しい産業において、若さはアドバンテージだと考えている。今年5月に開催された、カリフォルニア州の大麻産業のアワード「California Cannabis Award」第1回でも、デロリオはホストの大役を務めた。

また二人は昨年、シリーズAラウンドで150万ドル(約1億6800万円)を資金調達し、現在進行中のシリーズBラウンドでは、RedTape Venturesなどから600万ドル(約6億7200万円)の調達を目指している。

アブラハミアンは「大麻業界のグレーな印象を払拭したい」と語る。二人はいずれ、カリフォルニア州だけでなく他の州のシステムにも対応するビジネスモデルを構築するつもりだ。

編集=海田恭子

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