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I cover crime, privacy and security in digital and physical forms.

Evan Lorne / Shutterstock.com

グーグルが先日発表したスマートディスプレイ「Google Home Hub」に興奮した人たちは、少し冷静になった方が良いかもしれない。この製品はグーグルが、スマートホームの仕上げにかかったプロダクトと形容されているが、スマートホームは究極的には、外部から監視された家であり、重大なプライバシー侵害が懸念される。

グーグル傘下のスマートホーム企業「ネストラボ(Nest Labs)」は、グーグルに32億ドル(約3600億円)で買収された翌年から「透明性レポート(transparency report)」を公開している。それによると、同社は2015年以降に外部機関から300件ものデータ開示要求を受けており、このうち60件は今年上半期に受け取ったものだという。

また、各国の政府機関から、累計525名のネストユーザーに関するデータ開示要求を受けているという。10月12日には、ネストが監視カメラのデータをFBIに提供したことも明らかになった。これは、ネストが捜査当局の求めに応じてデータを開示したことが明らかになった世界初のケースだ。捜査は、ラップグループが監視カメラを悪用し、120万ドルを盗んだ事件に関するものだった。

ネストの透明性レポートは、グーグルやフェイスブックといったテック大手のレポートほどは詳細に記載されていない。例えば、データ開示の要請件数の詳細は記載されておらず、棒グラフから推測するしかない。また、どの国の政府がどのような要請をしたかの詳細も示されていない。

ネストが2018年上半期に受け取った要請のうち、実際にデータを開示したのは20%に満たない。これは、ネストが透明性データの公表を開始してから最も低い値で、2015年下半期には60%に応じていた。

同社の透明性レポートには、次のように書かれている。「米国の政府機関が捜査令状を見せて、犯罪シーンを録画した可能性のある監視カメラのデータを開示するよう求めてきても、我々は簡単には応じない。我々は要請の範囲が広すぎないかよく精査し、当局が求めている情報が令状に記載されている範囲内であることを確認する」

編集=上田裕資

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