企業を率いる仕事について、多くの人はその華やかな部分だけを想像するだろう。豪華な会議テーブル越しにリーダー同士が握手を交わしたり、情熱的な基調講演をしたり、気さくなボスとして現場の従業員と一緒に過ごしたり──。だが、リーダーシップには勝利や楽しさがあることには間違いないが、一方で別の側面もある。真のリーダーが輝くのは、その側面でのことだ。
リーダーは、良いことも悪いことも含め、自分の下で起こる全てのことに責任を負う。それには、自社ブランドの評判、職場文化、離職率をはじめとしたさまざまなことが含まれる。最高のリーダーは、可能な限り自分で責任を取る。一方で、その能力が疑われるリーダーは、何かまずいことが起きた時、責任を押し付ける相手を探す。
浮き沈みを経験しながら自分の会社を先導する際には、リーダーシップに関する以下の3つの事実を覚えておこう。
1. リーダーは従業員の幸福に責任がある
企業のリーダーは、財務上の決断や事業の成長以外にも、従業員の士気や実績、雇用保障に責任がある。その責任にかかるストレスは相当のものになるだろうが、チームを成功裏に率いることは、リーダーとして最もやりがいのある仕事のひとつだ。
従業員のすべてが自分の生活を会社に頼っているため、リーダーは会社をうまく率いるべきだ。リーダーは利益のためだけではなく、従業員の家族に衣食住を与えるために働いている。また、職場を“ただ働くためだけの場所”にはしないこと。従業員には、自分が仕事に費やしている時間をその価値があるものと感じ、お金のためだけではなく、満足感を得るために働く資格がある。
従業員らは、あなたのために働き、あなたの会社を前進させようと尽力しているのであり、あなたは可能な限りの敬意を示さなければいけない。素晴らしいリーダーは、自分が組織の君主であるなどとは思わず、皆のために最善を尽くすサーバント(しもべ)であることを自覚している。