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2018.09.06

アジアの優良企業50社、日本は2007年以来最多の5社が選出

(photo courtesy of OPEN HOUSE)

アジア太平洋地域は中国に支配されている──そのように感じることがよくある。フォーブスが毎年発表する「アジアの優良上場企業50社(Fab 50)」リストについては、特にそう思える。

このリストは日本からオーストラリア、インドまで、アジア太平洋地域の上場企業の中から業績や財務状況が一定の基準を上回る50社を選出し、紹介するものだ。今年のリストもまた、中国企業が最も多くを占めた。昨年は本土の企業だけで28社が名を連ねたが、今回も過去最多となる合計30社が選ばれている。

中国企業の中でも特にその業績に注目が集まるのは、インターネットサービス大手のテンセントと、電子商取引(EC)大手のアリババだ。両社の売上高と時価総額は、50社の中でも他社を大きく上回っている。テンセントの利益はこの一年間でおよそ71%増えて106億ドル(約1兆1800億円)となり、一方のアリババは同49%増の97億ドルとなった。

中国に次いで多くの企業がリストに入ったのは、インドだった。昨年より1社減らしたものの、7社の名前が挙がっている。日本企業は2007年以来最も多い5社が名を連ねた。サイバーエージェントが3年連続、3回目の選出となったほか、日本電産も3度目のリスト入りとなっている。ほか3社は初の選出だ。

「優良」の基準

リストの作成にあたり、フォーブスは上場から1年以上が経過し、年間売上高が20億ドル(約2226億円)を超える域内の1744社について調査を行った。まずはこれら各社のうち、以下に該当する企業を候補から除外。

・ 損失を計上
・ 昨年の売上高が5年前の年間売上高を下回る
・ 負債比率が高い
・ 株式の50%以上を政府が保有
・ 株式の50%以上を上場企業である親会社が保有

最終的に対象とした企業の財務状況について、十数件の指標を基に評価した結果をまとめ、50社を特定した。
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編集=木内涼子

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