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クラスター創業者兼CEO 加藤直人

イベント動員数1万人以上。

これは有名アーティストのライブ動員数ではない。インターネット上の仮想配信者「バーチャルYouTuber(VTuber)」がイベントで集めた人数だ。

そんなVR空間でのイベントスペースを提供し、世界で初めてVR上での音楽ライブを開催した企業がある。バーチャルイベントに参加したり、開催したりできるサービス「cluster」を提供するクラスターだ。いま注目すべき20代を紹介するForbes JAPANの「30 UNDER 30 JAPAN」のBusiness Entrepreneurs部門にクラスターCEOの加藤直人が選出された。

「もともと、僕は引きこもりでした」と語る加藤が、なぜ起業家になる道を選択したのか。また、VRにどんな可能性を見出しているのか。加藤に話を聞いた。

インターネットが情報革命なら、VRは「体験革命」

VR技術を初めて知ったとき、これは「体験」を共有できるテクノロジーだと感じました。インターネットは「情報」の共有によって、人類を相当加速させましたが、そのおかげで情報を手に入れるための価格はどんどん下がっている。

その一方で、最近になってライブなどの体験にお金を払う風潮になってきている。いまクラスターはエイベックスとも提携していますが、音楽ライブはこの10年で3倍近くにまで市場規模が成長しているんです。

僕はVRで「体験のパブリッシュ」が実現するようになったと考えています。いまはバーチャルユーチューバー(以下、VTuber)など、バーチャル空間でタレント活動をする人が増えてきました。そうした活動の商業化を手伝うのがクラスターです。

 
clusterのイベント空間

──私もOculus GOでネットフリックスを観ましたが、すごい臨場感でした。

Oculus GOの登場で、VRを手軽に体験できるようになりましたよね。VRが身近になったこともあり、カンファレンスや、個人が株のようにトークンを発行する「VALU」の集会がcluster上で開催されたりするようにもなりました。いま特に利用例として増えているのは、やはり17年末より盛り上がっているVTuberですね。

いま、VTuberは5000体近く存在しています。バーチャルなタレントは来ると考えていたからこそ、cluster正式版を公開したすぐ後くらいにバーチャルアイドルグループのイベントを開催しましたが、この頃はまだキズナアイちゃん等数えるくらいしかいなくて。それがこの1年で一気に拡大しました。



月ノ美兎ちゃんの運動会イベントは、約3000人がclusterで同時参加しバーチャル上の校庭を走り回りまわっているのを、ユーチューブから3万人が見ているという、なかなかに異様な状況でした。



輝夜月ちゃんの音楽ライブでは、clusterを使ってバーチャル上で参加している様子を、VRチケットを買えなかった人たちが全国の映画館から5000人がパブリックビューイングで観賞したんです。しかもclusterのチケットの方が高い。いままでにない全く新しいエンタメの形が作れているかなと自負しています。

文=野口直希 写真=小田駿一

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