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世界中で利用されているウーバーや、国内47都道府県で利用できる「全国タクシー」など、ここ数年の間で拡大しているタクシー配車アプリの市場。そんな市場に後発ながら、参入を決めた企業がいる。DeNAだ。

同社は2018年4月19日、一般社団法人神奈川県タクシー協会と共同でAIを活用する次世代タクシー配車アプリ「タクベル」を神奈川県横浜市・川崎市エリアで開始(※同年7月には横須賀市や鎌倉市、厚木市など、対象地域が神奈川県内のほぼ全域に拡大している)。神奈川県に存在する182事業社中、82社のタクシーを利用可能となっている。

先行するサービスが数多く存在する中、DeNAはどこに勝算を見出しているのか?

DeNAの技術が生んだ、次世代のタクシー配車アプリ

タクベルは自分の近くを走行しているタクシーを手配、乗車できるタクシー配車アプリ/サービス。クレカを事前登録しておけば、車両の手配から支払いまでの一連の行程はアプリ上で完結する。

また、車両の位置はリアルタイムで地図上に表示。車両が送迎開始地点に到着する際には通知が届くため、手配してみたもののタクシーがいつやってくるか分からず、やきもきする……といったこともない。

前述の通り、タクベルの特徴は80以上の既存タクシー事業社に所属する正規乗務員を呼び出せること。海外のウーバーのように民間乗務員(白タク)を起用するわけでも、既存のタクシー会社のアプリのように特定の事業者しか呼べないわけでもない。

そのため、乗客は正規資格をもった乗務員をあまり車両切れの心配をせずに呼ぶことができることがメリットとなる。また、タクシー事業者にとっては乗務員が直接見つけることができなかった乗客の取りこぼしを防ぐことができる。

なぜライドシェアサービスが拡大する中で、タクシー配車アプリなのか。実は、もともとタクベルは、2015年にスタートしたオートモーティブ事業という自動運転などで培った技術をもとに『移動』を大きく変える新規事業として2017年からスタート(実証実験を開始)している。「これから、移動は車を所有するという選択肢だけではなく、サービスとして利用するという選択肢もあってもいいのではないか」と語るのは、DeNAの江川絢也だ。


 DeNAオートモーティブ事業本部の江川絢也

「規制が多い日本のタクシー業界で何か新しいことはできないか、と考えていました。どういったサービスがいいのか。いろいろと考えている中でタクシー事業者からも、業界を変えて欲しいと声があがっていたんです」

既存のタクシー事業者が運営する配車アプリは、電話での受付と同じように車両手配の依頼をオペレーターが乗務員につないでいた。混雑時にはオペレーターによる対応がボトルネックとなり、ユーザーとタクシーをマッチさせられないこともあった。

DeNAが狙ったのは、ここだ。自社の技術力を活用することで、配車から支払いまでをアプリ上で完結させるストレスフリーなタクシー配車アプリの開発に至った。

また、複数の事業者の車両を呼ぶことができる点も、同事業に直接的に携わっていないDeNAだからこそ実現できたことだという。

文=野口直希 写真=小田駿一

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