英紙テレグラフによると、一部の批評家はこのPVを「ポップカルチャーで最も有名な2人のアフリカ系米国人による、白人中心の西洋芸術での黒人の疎外に対する意図的なステートメント(意見表明)」と評している。PVでは、ベロネーゼの「カナの婚礼」やジェリコーの「メデューズ号の筏」、マリーギルミン・ブノワの「黒人女性の肖像」などの絵画に描かれている黒人をそれぞれクローズアップしている。
いずれにせよ、PVはユーチューブで8700万回以上再生される大ヒットを記録。また、ルーブル美術館では「エイプシット」ツアーを用意し、入場者数が爆発的に増加した。ニュースサイト「ザ・ローカル(The Local)」によると、ツアーの参加者はPVに登場したギリシャ彫刻「サモトラケのニケ」や「黒人女性の肖像」など17作品を巡る。
ローマのコロッセオを占拠する計画について、ルポワン紙は「ビヨンセとジェイ・Zはその素晴らしい景観を使い、お馴染みの度を超えた空気を持つ新しい壮大な映像を作り上げられるだろう。もし数カ月後に、ブラジルのコルコバードの丘やギザのピラミッドの頂点に2人がいたとしても、私たちは驚かない」と述べた。