「ザ・ロスト・アルバム」はトラディショナル・ジャズ・アルバムのチャートおよびジャズ・アルバムの総合ランキングで4回目の1位を獲得し、アルバムセールスのチャートでは5位につけている。これはコルトレーンの伝説が今も続いていることを意味している。
テナーサックス奏者でコルトレーンと組んだこともあるソニー・ロリンズは「ザ・ロスト・アルバム」を「大ピラミッドで新たな部屋を見つけたような作品」と評した。
コルトレーンは1997年にグラミー賞の特別功労賞生涯業績賞を、2007年にはピューリッツァー賞を受賞したが、存命中は今回のようなチャート上位に入ることはなかった。最高傑作と言われる「ジャイアント・ステップス」や「至上の愛」はグラミー賞の殿堂入りを果たしたにもかかわらず、ビルボード200に入ったことはない。
コルトレーンは1967年、40歳の若さで肝臓がんによってこの世を去ったが、その名声は死後も高まり続けている。「ザ・ロスト・アルバム」をジャズファンたちがこぞって購入したのもうなずける。