これに対し、Rubrikにはライトスピード・チャイナ・パートナーズ、グレイロック、コースラ・ベンチャーズのほか、NBAゴールデンステート・ウォリアーズの ケビン・デュラントが出資をしている。
ソフトバンクがコヒシティ陣営に加わったことは、同社の成長にとって大きな意味を持つ。ビジョン・ファンドは、これまでに法人向けチャットサービス「スラック(Slack)」に出資をしている。
1000億ドル規模のビジョン・ファンドにとって、今回の出資額はそれほどインパクトがあるものではないが、金額以上に重要なのがアジア市場への本格進出が可能になることだ。
「アジアは巨大なマーケットだ。我々は、業界で最も優れた企業に出資をすることができた。現在、コヒシティは急成長を続けており、グローバルで大きなシェアを獲得することを支援していきたい」とSoftBank Investment Advisersのシニアマネージングパートナー、Deep Nisharは述べている。
コヒシティのプレジデント兼COOであるRob Salmonによると、同社は過去6ヶ月間で「GDPR(一般データ保護規則)」に揺れるEU市場に参入し、3カ月前にはオーストラリアに参入を果たしたという。Salmonは2017年10月にNetAppからコヒシティに移籍し、営業やオペレーションの面でAronを補佐している。
ソフトバンクは、有望なスタートアップに多額の出資をし、戦略面で大きな影響を与えることで知られている。現状、同社はコヒシティ株式の4分の1弱を保有している。コヒシティの初期投資家の1人によると、ソフトバンクはコヒシティを急いでIPOさせるつもりはないという。
スタートアップにとっては、高い評価額を得る代償としてエグジットに関する条項がストラクチャーに盛り込まれるケースがある。しかし、関係者によるとソフトバンクとの契約にはそのような条項は含まれていないという。
セカンダリーストレージは決して華やかな業界ではないが市場規模は大きく、まだまだ成長の余地がある。コヒシティは、ソフトバンクの出資を得たことで今後業界のリーダーに躍り出る可能性が高まったと言えるかもしれない。