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ソフトバンクグループ創業者 孫正義(Photo by Tomohiro Ohsumi/Getty Images)

フォーブスは6月6日、2018年版「世界の有力企業2000社ランキング(グローバル2000)」を発表した。そのうち通信インフラを手がける電気通信企業は世界54社で、昨年の売上高の合計は1.5兆ドルに達している。

しかし、テック業界全体が強気の相場環境にあるなかで、大手通信企業の業績は伸び悩み、今年のランキングで上昇を遂げた通信企業は上位25社のなかで5分の1にとどまった。

伸び悩みの一例にあげられるのが米国のAT&Tで、2017年の売上高は前年度比2%のマイナスだった。大手証券会社「チャールズ・シュワブ」が今年5月に発表したレポートによると、通信大手各社はワイヤレス通信需要の高まりのなかにおいても、コスト増により利幅を減少させている。

海外においても同様のことがいえる。世界3位の通信企業である中国のチャイナモバイルは、今年4月に初めて4G契約者数の減少を報告した。アナリストらは中国のモバイル市場が成熟期に近づいたと述べている。

世界4位のソフトバンクにとって気になるのは、子会社のTモバイルとスプリントの合併後の同行だ。ソフトバンクは4月末、両社が株式交換による合併で合意したことを明らかにした。しかし、合併は当事者が合意しても規制関係の審査に時間がかかり、当局の承認が受けられるかどうかは依然不透明な状態だ。

5位に入ったNTTは、昨年の4位から順位を下げた。国内での価格引き下げ圧力が、同社の時価総額と利益成長率を押し下げる要因となった。

「グローバル2000」の順位は、米金融データ会社ファクトセット・リサーチ・システムズの情報に基づき、各国の公開企業の一年間の売上高、利益、保有資産、時価総額を調べ、総合的に割り出したスコアによって決定したもの。時価総額は今年5月11日の各社の株価から算出した。

下記に今年のグローバル2000にランクインした、世界の通信企業の上位10社を掲載する(末尾の「総合順位」は世界2000社中の順位)。

1. AT&T (米国)
売上高: 1590億ドル
利益:  310億ドル
資産: 4460億ドル
時価総額:1980億ドル
総合順位:15位

2. ベライゾン(米国)
売上高: 1280億ドル
利益:310億ドル
資産:2650億ドル
時価総額:2010億ドル
総合順位:18位

3. チャイナモバイル(中国)
売上高:1090億ドル
利益:170億ドル
資産:2340億ドル
時価総額:1930億ドル
総合順位:25位

4. ソフトバンク(日本)
売上高:830億ドル
利益:90億ドル
資産:2930億ドル
時価総額:850億ドル
総合順位:39位

5. NTT(日本)
売上高:1050億ドル
利益:80億ドル
資産:1910億ドル
時価総額:960億ドル
総合順位:46位

6. ドイツテレコム(ドイツ)
売上高:850億ドル
利益:40億ドル
資産:1790億ドル
時価総額:810億ドル
総合順位:79位

7. テレフォニカ(スペイン)
売上高:600億ドル
利益:30億ドル
資産:1410億ドル
時価総額:510億ドル
総合順位:123位

8. KDDI (日本)
売上高:450億ドル
利益:50億ドル
資産:620億ドル
時価総額:660億ドル
総合順位:144位

9. チャイナテレコム(中国)
売上高:540億ドル
利益:30億ドル
資産:1020億ドル
時価総額:390億ドル
総合順位:174位

10. オレンジ(フランス)
売上高:460億ドル
利益:20億ドル
資産:1160億ドル
時価総額:480億ドル
総合順位:192位

編集=上田裕資

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