採用面接での自慢話 どこまで許される?

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答え方2

面接官:今までキャリアの中で、最大の達成事項を教えてください。

あなた:フルタイムで働き多くの残業をしながら、夜間学校を卒業したことですね。毎日、時には毎時間を細分化して考える必要がありました。仕事も学校でもやることが多く、時には本当に卒業できるのかと考えてしまったほどでした。集中力と運が必要でしたが、なんとか卒業でき、マネジメントについて本当に多くを学びました。

最初の答えでは、それ以上会話が進まない。答えの中に自分らしさがあまりなく、あなたに対する他人の印象しか述べられていないので、すぐ失速してしまう。

2つ目の回答は、あなたの人となりや取り組み方を基盤としたものであって、自分より上の立場の人をどう喜ばせたかではない。ここでは、誰しも共感が持てる人間らしいストーリーを語っている。

1つ目のあなたは緊張していて、大人を感心させようとする子どものように聞こえるが、2つ目のあなたは落ち着いている。面接官が最も好むだろうと思った答え(自分の優れたところや他人からの褒め言葉)ではなく、学校と仕事の両立のような、大変だったけれど何かを学んだ経験について語っている。困難だったけれども最終的には取り組む価値があったことが、本物の達成事項だ。

逆に、自分より地位の高い人からよくやったと褒められ、称賛されることは偽物の達成事項だ。他人から認められることは悪いことではないが、誰かからの承認の言葉があなたの最大の達成事項になることは決してない。

図書館で講演したその女性には、もちろん悪気はなかったはずだ。しかし、彼女が語った内容はひどいアドバイスだ。履歴書や面接で自慢をするのは最悪だ。

自慢は恐怖心から生じる。あなたの目標は、全ての採用面接に自信を持って出席することだ。全ての面接官に気に入られなくても良い。どんなに喜ばせようとしても、自分を好きになってくれない面接官はいる。面接官の反応は自分ではどうにもできないことなので、自信を持って採用面接に臨めば良い。

人が求めているものは変えられない。あなたがすべきことは自分らしく振る舞うことだ。採用されれば、その会社にはあなたを得る資格がある。それだけだ。

あなた自身よりも、あなたが今まで得た賞や肩書きに感心する人には、あなたの才能を捧げる価値はない。

翻訳・編集=出田静

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