採用面接での自慢話 どこまで許される?

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以下は読者のバーナから寄せられた便りと、私からの回答だ。



リズさんへ

私は現在、就職活動を始めるところです。現職では3年働き、学べることは学び尽くしました。現職では、昇進の道はありません。

先週、公共図書館で開かれた就活準備プログラムに出席したとき、登壇した女性がパーソナルブランドについて詳しく話していました。リズさんが彼女のアドバイスを聞いていたら、きっとびっくりしたでしょう。彼女は、採用面接や履歴書では自慢すべきだ、と言ったからです。

彼女は例として、ワークショップに参加していた顧客サービス責任者の女性に次のように話しました。

「面接官には、自分ほど良い顧客サービス責任者は見つけることはできないと言いましょう。自分は勤勉で、素晴らしい問題解決者で、適任者ですと言うこと。自慢することを恐れてはいけません」

このアプローチについてどう思いますか? 私には、採用面接で「私は素晴らしい人材です。私を採用すべきです!」などと言うことはできません。それに面接官は「私を選んでください。素晴らしい候補者ですよ!」と言う求職者にうんざりしているのではないかと思います。

バーナ



バーナへ

面接官なら誰しも、数多くの求職者から次のような言葉を聞いたことがあるはずだ。

「自分ほどの適任者は見つかりません」
「月曜日から勤務できます。内定を出す用意はありますか?」
「私は業界一の営業です。誰に聞いてもそう言うでしょう」
「私は優秀です」

自慢してしまう候補者を責めることはできない。というのも本や記事、ワークショップで数十年にわたり、求職者は自慢すべきだと言われてきたからだ。また、採用面接はストレスの多い状況で、恐怖心を感じることもある。自慢を始めるのは、恐怖に対する自然な反応だ。

しかし、自慢してもうまく行かない。説得力がないし、間違ったメッセージを送ってしまう。自慢をしても、自信ではなく恐怖心が伝わるだけだ。自分のことを、賢くて熟達した理解が早い人物と思ってもらおうと懇願するのは、恐怖心を持った人だけだ。

採用面接で最善のアプローチは、しっかりと準備して、その場にいることに満足し、その場で自然に会話をすること。誰も感心させる必要はないし、自慢も必要ない。

次に、自分の長所や功績を声高に述べることもできるが、そうしない方が良い場合を紹介する。

答え方1

面接官:今までキャリアの中で、最大の達成事項を教えてください。

あなた:昨年、チームの中で最も価値のある従業員に選ばれたことでしょうか。これで2回目です。私は真面目に働くので、今までよく評価されてきました。習得が早く、周囲の人は質問があるとき必ず私に声を掛けます。

上司からはスーパースターだと言われ、他のマネジャーらにはいつも仕事ぶりを褒められます。私が賢く、努力家だからでしょう。そのため、私の最大の達成事項は、全ての取り組みで常に優れた結果を残したことです。
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翻訳・編集=出田静

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