大人気の「チートス」や「ドリトス」などを手掛けるフリトレーは、世界最大のスナック菓子メーカーの地位を維持してきた。それは、戦略的買収だけではなく、消費者の好みの変化を予測する能力によって実現されてきたものだ。
例えば、フリトレーは2002年、製品へのトランス脂肪酸の使用を中止する方針を明らかにした。米食品医薬品局(FDA)は2015年に食品メーカーに対し、3年後にトランス脂肪酸を多く含んだ「部分水素添加油脂」の使用を禁止すると発表したが、それよりもずっと以前のことだ。同社はその他にも大胆な賭けをしてきたが、それらの大半は利益をもたらしている。
ペプシコとフリトレーの幹部らによれば、スナック菓子市場の動向に関連してフリトレーが主に注目しているのは、以下の5つの点だ。
1. 1日3食の習慣が「消える」?
持続可能性と製品の研究開発を担当するシニア・バイス・プレジデントは、「1日のうちにきちんとした食事を3回取るのではなく、6~8回にわたって何かを食べるという人が増えている」と指摘する。
米調査会社ハートマングループが行った調査によれば、1日3回の「食事」の習慣がなくなってきている原因は、テクノロジーの進歩が生活のあらゆる側面にもたらしたペースの変化にあるとされている。
調査対象とした消費者の46%は、一人で食べることが増えていると回答。また、53%は、夕食をどうするか決めるのは、早くても1時間前だと答えている。
2. 植物由来のスナックに不可欠な「おいしさ」
スナック菓子メーカーにとって難しいのは、「健康的でおいしい」原材料を見つけることだという。だが、植物性の原材料には風味や口当たりの点で、食品メーカーに課題を突き付けるものもある。
消費者の間では、エンドウ豆などのよりタンパク質と食物繊維の含有量が多い植物性の原材料への関心がますます高まっているが、エンドウ豆の味には好き嫌いがある。消費者の好みが、非常に明確に二分されているのだ。