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人事2.0 ──HRが作る会社のデザイン

StockLite / shutterstock.com

「狙い通りに採用できているかどうか」を、あるセミナーで尋ねたとき、「はい」と手を挙げた人はほとんどいなかった。

もちろん各社それぞれに工夫を重ねている。自社をどう知ってもらうか。候補者にどのようにアプローチするか。面談・面接をどのように設計していくか……。しかし手が上がらないのはなぜか。うまくいっている企業にその解決のヒントがある。

良き経営者は、採用への対応を優先的に考える。求める人材が1人採用できることの効果はどれくらい大きいことかを知っているため、採用への時間と労力は惜しまない。そして、採用力を考えるとき、「再現性」「スピード」「運用」の3点を、常に押さえている。


まずひとつめ、「再現性」とは、採用の品質担保といえる。

採用基準が、面接官によってまちまちになっていないだろうか。なぜその候補者を選んだのか、言語化されないまま次の採用に向かっていないだろうか。もちろん、採用基準は、各社が決めることなので、役員個々人の判断が基準になるというやり方をとっても構わない。しかし、重要な局地戦の面接時の判断軸が、あまりにも面接官任せで、均一化されていない会社が驚くほどにある。

会社の成長におけるミドルステージ以降は、社員数も増え、ちょっとした人のズレが信頼関係の低下を起こしかねない。経験やスキルだけで採用をしていくと、風土とのミスマッチが起こってしまうこともある。

ノリや直感、または「とても素敵な人だから」といった判断軸は否定しない。ただし、人は自分に似た志向性や個性を好きになる傾向がある。自身の判断軸ではなく、会社に必要な人材の判断軸を明確に具現化し、再現性に繋げて欲しい。

「スピード」については、明確で早い判断や候補者への迅速な連絡、短期間での面接回転数といった、物理的な早さが一つ挙げられる。

むろん、しっかり面接回数を設けて多面的にみる方が異彩を発見できる場合も多いので、単純な期間の短さだけではない。むしろ重要なのは、社内でどれだけ判断軸がディスカッションされているか、共通認識が進んでいるかということが、仕組み化以上のスピードをつくっていく。

文=堀尾司

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