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世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

Syda Productions / shutterstock

近年、アマゾンやフェイスブックといった「プラットフォーム」を持つ企業のビジネスモデルが改めて世界の研究者たちの間で注目されている。この短期集中連載では、勝者が総取りする「プラットフォームの経営学」について特集。第3回は、プラットフォーム企業のブランドを確立し、その経営戦略にまで影響を及ぼす「コミュニティ」の存在に迫る。(第1回第2回はこちら)


ショッピングモールと雑誌には共通点がある。

前者は運営会社が飲食店などに軒先を貸し、そこで消費者との間で売買が行われる。そして運営会社は賃料を取り、テナントは消費者との売買で利益を得る。後者は、読者に記事を提供すると同時に、広告主に広告枠を販売している。

つまり、ともに一つのプラットフォーム上に相互に需給関係が成り立つ顧客を集め、ビジネスを展開している「多面的プラットフォーム」なのだ。さまざまな顧客がいることで、他の顧客も引き寄せられるようになると、ネットワーク効果によってさらなるスケール(拡大)が可能になる。

このメカニズムのもと、技術的な容易さやコスト面の優位性を生かして成長してきたのがアマゾンやフェイスブックといったIT企業だ。アマゾンは莫大な商品群からなる簡便なeコマース、フェイスブックは遠方の友人とも手軽に交流できる、という明確なインセンティブを提供することで飛躍した。

ただ、もう一つ注目すべき点がある。それは「コミュニティ(共同体)」である。

ブランドの盛衰を決める「コミュニティ」作り

1日平均14億人のユーザーを抱えるフェイスブックの場合、利用者と友人を引き合わせるコミュニティという側面も成長を後押ししてきた。

ハーバード大学の学生同士が使うソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)として生まれたフェイスブックは、そこを起点に東海岸の有名大学→西海岸の有名大学→一般人……と、徐々にユーザーの範囲を広げることによって各コミュニティ内で価値観が近く、忠誠心の強いユーザーベースを築いてきた。

拡大に慎重だったのは、テクノロジーが急激なユーザー増を可能にするのと同じくらい、ユーザー離れを招く危険性を秘めているからだ。

今でこそ一強だが、フェイスブック以前にはフレンドスターをはじめ、いくつか人気のSNSがあった。中でも人気を博したのが、マイスペースである。若年層のユーザーが登録し、アーティストや有名音楽バンドが情報発信の場に利用するなど「クール」なサービスとして一世を風靡した。

ところが、次第に技術面の不備のほか、ポルノ画像や匿名投稿によるイジメ、スパム広告が原因でユーザー数が激減。後発ながら、利用者の属性を選び、厳しい規約でコミュニティ作りに取り組むフェイスブックの後塵を拝するようになる。

文=Forbes JAPAN 編集部

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