Palo Alto Networksによると、東南アジア、北アフリカ、南米では最近、1500万台から3000万台ものPCが乗っ取られ、Moneroの不法採掘に使われたという。
仮想通貨の不法採掘は最近になって急激に増えたが、ハッキングには昔ながらの手法が用いられている。Talosのレポートによると、中国とロシアのハッカー用フォーラムでの投稿をきっかけに不法採掘が広まったという。初めてボットネットを使った不法採掘に関する投稿が確認されたのは中国のサイトで、2016年11月のことだった。
ハッカーらは、昔から使い古されている手法を使ってPCの乗っ取りを行っている。シスコが確認したある事例では、履歴書と称したワードファイルを使っていたという。また、改ざんしたウェブサイト経由でエクスプロイトキットを使用し、大量のPCを攻撃するケースもある。また、不正なオンライン広告によってPCを乗っ取るケースもある。
ハッカーが標的にしているのはPCだけではない。フォーブスは昨年11月、10万台のアンドロイド端末を使って採掘を行うロシア人開発者との接触に成功した。彼は自分の行為が違法だとは考えておらず、他人のPCを採掘に使うことで起訴される可能性については議論の余地があると考えている(米国では違法であり、犯罪行為とみなされる可能性が高い)。
今後、PCやスマホでネットに接続する際にはこれまで以上にウイルス予防策をとることが重要になってくる。対策を講じることで、ハッカーたちが不法採掘によって大金を手にすることを防げる。