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数字で読み解くファッション業界の現在

Casimiro PT / Shutterstock.com

今回も前回に引き続きZOZOTOWNを擁するスタートトゥデイを中心に、アパレル業界で今、水面下で競争が激化しているプラットフォーマーの戦いについて取り上げたい。

ご存じのとおりZOZOTOWNのビジネスモデルはマーケットプレイス型のプラットフォームビジネスであり、出品しているブランドからZOZOTOWNが手数料を取ることで成立している。手数料の比率はブランドにより異なるが、百貨店の歩合並みか、ときにはそれ以上のこともある。それを可能としているのは、消費者からみたマーケットプレイスとしてのZOZOTOWNの魅力、そして集客力である。ブランド側は、ZOZOTOWNというプラットフォームにのせるとよく売れるので高い手数料を払ってでも出店するのである。

しかしながら、変化のスピードが速いネットビジネスにおいて、盤石に見えるZOZOTOWNのビジネスモデルにも大きく2つの脅威が迫っている。

第1に、ブランド側の自社EC強化の動きである。5~10年前と比較すると、ブランドが自社ECを運営するコストは大幅に下がった。ファッションコラボ、ダイアモンドヘッド、BBF、アッカのようにアパレル企業のEC関連業務を受託するアウトソーシング事業者が成長し、アパレル企業は以前と比べるとコストを抑えてUI/UXに優れたECを立ち上げることが可能となった。そして、多くのブランドがこれらのサービスを活用して自社ECの強化に乗り出している。

理由は、言うまでもなく自社ECで直販したほうが、アウトソーシング業者を使ったとしても、ZOZOTOWNで売るより収益性が高いからである。実際、オンワード樫山、三陽商会、ユナイテッドアローズなどのアパレル大手は最近自社ECの伸長を語っている。このようなブランド側の自社EC傾倒は、スタートトゥデイにとって脅威となる。

そして、第2の脅威として、楽天、アマゾンのような総合系プラットフォーマーのアパレル強化の動きがある。

米国アパレル市場におけるアマゾンは、今やギャップ、ナイキのようなマスブランドから、マイケルコースのようなアクセシブルラグジュアリーまで、ほぼすべてのアパレル企業が利用するファッション小売りのプラットフォームに成長した。米国アパレル市場における小売りシェアも10%に迫る勢いだ。

加えて、近年はプライベートブランド(PB)の強化に乗り出しており、既に米国においては30のプライベートブランドを展開している。昨年からはアパレルのマスカスタマイゼーションを行うための特許申請も開始した。5年、10年スパンでみれば、アマゾンの強みであるビックデータとAIをフル活用したPBは、市場を席巻する可能性がある。

アマゾンは日本においても昨年大規模な設備投資を行い、ファッション分野の強化を打ち出している。ZOZOTOWNの脅威となるのは間違いない。

加えて、足元では楽天がじわじわと頭角を現している。楽天は、市場流通額におけるアパレルの構成比を開示していないので正確な数値を述べることが出来ないが、筆者の知る限り、楽天のファッション専用サイトであるRakuten BRAND AVENUEでは、多くのブランドが売上を伸ばしている。

背景には、楽天ポイントを中心とした集客力がある。楽天の強みは金融をはじめとする事業収益源の多様性と、いわゆる楽天経済圏を活かした顧客の囲い込みにある。これらの強みをいかし、ファッション分野においても他社では出来ない値引きやポイント付与、そして手数料率設定により、後発ながら多くの消費者とブランドを惹きつけているのだ。

文=福田稔

 

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