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世界中のウェブサイトの解析などを行い、消費者や競合他社のサイトに関する情報を提供するイスラエルのシミラーウェブ(SimilarWeb)は先ごろ、2017年中にサイトの効率性が最も向上した各部門の上位3社を明らかにした。

シミラーウェブが解析を行っているのは、世界各国の8000万以上のウェブサイトだ。そのうち小売・アパレル部門でユニクロ、AI(人工知能)を使ったパーソナルスタイリング・サービスの米スティッチフィックス(Stitch Fix)とともに上位に入ったのは、老舗ブランドのグッチだった。

グッチのウェブサイトへのトラフィックは、昨年の一年間で2倍以上に増えている。訪問数は1月の約180万から、12月には420万余りにまで増えた。グッチのほか、ルイ・ヴィトンやシャネル、バーバリー、ヴェルサーチ、イヴ・サンローランなど、米国で事業を行う主な高級ブランド全体を見てみると、オンラインのトラフィックに占めるグッチのシェアは昨年、1月の21.6%から12月には33.8%となり、1年間で12.3ポイント増加している。

また、米国のトラフィックに限定して見た場合、これら高級ブランドのサイトは直接、または検索エンジン経由で訪れるケース(オーガニック)が大半を占めている。つまり、残る20%は別のウェブサイトやソーシャルメディア、メール、ディスプレイ広告(リファラー)を経由して、アクセスしているということだ。

シミラーウェブの関係者は、「高級ブランドについて興味深い点は、サイトへのトラフィックの約80%がオーガニック検索による流入だということ、特定のブランドのサイトにアクセスする人のほとんどは、そのブランドの商品などについて調べるという目的を持った上でサイトを訪れているということだ」と話す。

言い換えれば、高級ブランドの商品については「欲しい物を決めずに」サイトを見ているユーザーへのリーチが非常に難しいということだ。ただし、その「残る20%は高級ブランドに、成長とユーザー層拡大に向けた機会を提供するものになる」。

グッチの場合、インフルエンサーのネットワークをはじめとするリファラーを通じてのアクセスが多くなっている。昨年の訪問数のうち、10%近くをこれらが占めた。特にファッションサイトの「Reward Style(リワード スタイル)」「Polyvore(ポリボア)」「Lyst(リスト)」からの流入が多い。

前出の関係者は、「グッチはリファラーを重視する戦略によって、(商品の)認知度の向上にインフルエンサーを活用することに成功している」と指摘する。広く知られたインフルエンサーのネットワークを通じて、より幅広い消費者へのリーチを実現しているという。

一方、高級ブランドのウェブサイトがトラフィックを増やす上で、ソーシャルメディアの重要性はそれほど高くない。例えば昨年中、グッチのサイトのトラフィック全体に占めるソーシャルメディアからの流入の割合は、5%にすぎなかった。ただ、その他の高級ブランドのこの割合は、グッチよりもさらに低い。つまり、ソーシャルメディアに関する戦略でも、グッチは他の高級ブランドと一線を画しているということだ。

オンラインのトラフィックは、必ずしも購買率の高さに直結するものではない。だが、高級ブランドの場合は、サイトへのアクセスは売り上げにつながるものだと考えるのが合理的だ。その点から言えば、グッチは最大の競合相手であるルイ・ヴィトンよりもその他の各社よりも、かなり前を走っていると見ることができる。

編集=木内涼子

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