今年で14年目となる同報告書の作成にあたっては、財務報告書や持続可能性報告書などの公開情報が使用された。調査対象となったのは、年間売上高が10億ドル(約1100億円)以上で健全な財務状況にある世界の約6000社で、あらゆる業界の企業が含まれている。
同誌が分析した主要な要素としては、エネルギーの使用状況、炭素排出量、廃棄物、空気浄化などがある。また、イノベーションへの支出、納税額、経営陣の多様性、経営陣の報酬額、取引先供給業者、年金基金の健全性、安全評価、離職率、持続可能性目標と上級役員の報酬額の関連性も考慮した。
昨年ランキング入りした企業は自動的に今年の分析対象とされた。また、900位以内に入った企業にはデータ確認のため全社に直接連絡を取った上で、最終的な上位100社が決定されている。
今年1位を獲得したのは、組織の廃棄物削減を支援する工学ソフトウエアを開発する仏ダッソー・システムズだ。コーポレート・ナイツによると、同社は取締役会の女性比率が高い、最高経営責任者(CEO)と一般社員の給与額の差が小さい、過去5年間の収入のうち26%以上を納税しているといった点で高い評価を受けた。
続く2位は、再生可能ディーゼルなどを扱うフィンランドのエネルギー会社ネステ(Neste)だ。同社の売り上げにおける再生可能燃料やバイオマテリアルの割合は今後5年以内に半分を超える見通しだとコーポレート・ナイツは指摘している。3位には、仏自動車部品メーカーのヴァレオ(Valeo)がランクイン。自動車メーカーの排出ガス削減を支援する製品を展開していることが評価された。
選出された100社には、米国から18社、フランスから15社、英国から10社、ドイツから6社が入っている。日本からは本田技研工業(21位)、武田薬品工業(44位)、積水化学工業(55位)、日産自動車(68位)の4社がランクインした。
コーポレート・ナイツによると、上位100社に選ばれた企業は、年間売上高10億ドル以上の平均的な多国籍企業と比べ、女性経営幹部の数が3倍、納税額は27%高かった。