ビジネス

2018.01.23 09:00

食料品オンライン販売はアマゾンが優勢 市場は11兆円規模に


生鮮食料品は「最大の課題」

生鮮食料品のオンライン販売に対する消費者の信頼感は、高まりつつある。米調査会社ギャラップが昨年7月に実施した調査では、消費者の約20%が過去に生鮮食料品をオンラインで購入したことがあると回答。そのうち、月に1回以上の頻度で購入すると答えた人は9%だった。

コンサルティング会社PwCの調査でも、生鮮食料品のオンライン販売の普及率は、ほぼ同水準と見られている。ニールセンの調査でも、オンライン販売を利用したことがある人は北米では9%だ。

現在の水準では、生鮮食品はオンライン販売にとっての乗り越えるべき最大のハードルと言える。だが、それでもアマゾンには、その課題を克服するための戦略がある。そして、オンライン販売における価格設定を人工知能に任せるアルゴコマースのソリューションを提供するフィードバイザーによれば、同事業拡大に向けたアマゾンの努力は、実を結び始めている。

アマゾンの顧客1500人を対象に行ったフィードバイザーのアンケート調査で、ホールフーズの商品がアマゾンで購入可能になれば、「アマゾンで生鮮食料品を購入する可能性は高まる」と回答した人は約25%、「アマゾンで生鮮食料品を購入することを検討する」と答えた人は、40%近くに上った。

生鮮食料品のオンライン販売の分野を先導してきたアマゾンはすでに、ホールフーズ買収やプライム・パントリー、プライム・フレッシュの運営、忠誠度の高い多数の顧客を合わせ持つことで、さらなる推進力を得ている。これより、競争において同業他社と間につけている大幅な差は、今後も拡大していくと見込まれている。

編集=木内涼子

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