米世論調査会社ギャラップによると、1980~96年に生まれたミレニアル世代の労働者の多くは、「ジョブホッパー」だ。年上の世代よりも、転職に抵抗がないとされる。そして、デロイトがミレニアル世代を対象に2016年に行った調査によれば、「チャンスがあれば来年、転職して新しい仕事を始めたい」と答えた人は、25%だった。
さらに、「2年後までに転職したいか」と尋ねた場合、イエスと答えた人の割合は44%に増加。「2020年末までに転職したい」と回答した人は、66%に上った。「10年後も現在の雇用主の下で働いていたい」という人は、わずか16%だった。
米タレントカルチャー・コンサルティング・グループによれば、ミレニアル世代とジョブホッピングに関するデータを分析したところ、「スタートアップと成熟した企業がどちらも成功を収めている現在、雇用機会が不足することはない」という。
ミレニアル世代はジョブホッピングを続けることで、より高収入を得て、より短期間でキャリアを築き、より自分に合った企業文化を持つ職場を見つけられる可能性が高い。
雇用主には「大問題」
一方、ミレニアル世代が転職を繰り返すことは、企業にとっては大きな問題になりつつある。労働力に占めるこの世代の割合が、すでに最も大きくなっているためだ。米調査機関ピュー・リサーチ・センターによると、米国人の労働者に占めるミレニアル世代の割合は、3人に1人を上回っている。
ギャラップの調査では、「現在の職場にとどまりたいミレニアル世代は、その他の世代に比べて少ない」。1年後も今と同じ職場にいると考えるミレニアル世代の労働者は、50%程度だ。その他の世代は、60%が転職を考えずに働いている。