女性が最も働きたい米国の大企業50社

ピンタレスト(BestStockFoto / Shutterstock.com)

職場における女性の待遇という問題は、今年最も議論された話題のひとつとなった。メディア界の要人らに浮上したセクハラ疑惑は最も世間の注目を集めたが、全米各地の日常的な職場環境に気を配ることも同様に重要だ。

キャリア情報サイト「コンパラブリー(Comparably.com)」は、各企業で働く従業員が2017年に投稿したレビューを集計・分析し、女性が最も働きたいと思っている大企業のリストを発表した。最低25件のレビューが投稿された企業がリスト入りの対象となっている。本リストはランキングではないため、記事末尾のリストでは選出された企業をABC順に示している。

ソーシャルメディア企業のピンタレスト(Pinterest)は、女性たちから働きやすい職場として評価されている。7年前に創業した同社は、女性や民族的マイノリティーの雇用増を掲げ、その進捗について透明性を確保している点で他の多くの企業とは一線を画している。2016年に同社の技術部門で働く女性の割合は、前年の21%から26%に増加。全従業員に占める民族的マイノリティーの割合も、3%から7%へと2倍以上になっている。

ピンタレストでは管理職の採用に“ルーニー・ルール”を導入し、面接対象には民族的マイノリティーと女性をそれぞれ少なくとも1人含めるよう定めている。同社はさらに、多様性の重要性を繰り返し説くことで、従業員に責任感が生まれることにも気づいた。

学生向けの教科書レンタルサービスと、勉強に関する質問サイトを展開するシリコンバレーのチェグ(Chegg)も、リストに入った。従業員900人の同社は2013年に上場し、この1年で株価はほぼ倍近くになった。コンパラブリーのあるユーザーは今年の投稿で「とても高い採用基準が、素晴らしいチーム形成につながっている。一体感のある素晴らしいチームだ」と書いている。また別のレビューでは、同社の経営陣について「ビジネスと学生支援について、透明性と熱意を持っているところが好き」と評価している。チェグの役員9人の内4人は女性だ。

飲料・スナックメーカーのペプシコも、女性から高い支持を得ている。同社は、全米でも数少ない女性CEOが率いる大企業のひとつ。女性のためのキャリア開発プログラム「ピナクル・グループ」では、売上成績の高い従業員に追加のリーダー教育やメンター制度の機会を与え、離職率の低下とリーダーシップ・パイプラインの強化を目指している。

コーヒーショップ大手のスターバックスも、リスト入りしている。27万7000人の従業員を抱える同社は、パートタイマーにも正社員にも等しく医療関連の福利厚生制度を用意していることで有名だ。同社の労働環境についてコンパラブリーのあるユーザーは「常に成長志向で進んでいる」と書いている。また別のレビューでは、同社が「昇進した従業員向けの監督者講習」を用意していることを評価している。女性管理職の割合は33%で、S&P500企業の平均である27%を上回っている。
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編集=遠藤宗生

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