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I write about management in its many forms.

ESB Professional / shutterstock.com

フォーチュン500に入る伝統的企業の管理職として長年勤務してきた私は、オフィス勤務の従業員と働くことに慣れていたため、「アジャイル(身軽な)労働力」(正社員が少なく契約社員やコンサルタントが多い職場)への移行という風潮に対しては当初、懐疑的だった。

私はこれを、福利厚生などのコストが高い正社員を削減したい会社にとって非常に都合の良いものとしか考えていなかった。つまり、比較的少数の人が多くの人の犠牲によって得をするトレンドだと思っていたのだ。私は、医療系福利厚生の廃止や年金制度の崩壊など、長期的な個人・社会への影響を心配していた。

こうした問題を今でも案じているのは事実だ。だが、この問題を調査し、こうした「身軽なキャリア」に転換する人の話を聞けば聞くほど、多くの物事と同じくこの風潮にも二面性があると思うようになった。そのため先日、オランダの人材サービス企業ランスタッドが行った身軽な勤務環境に関する従業員意識調査を見つけたときは嬉しかった。

昨年実施された同調査では、「身軽な」役割に就く労働力(同社の定義では一時的な従業員、契約社員、コンサルタント、あるいはフリーランスとされている)は全体の11%のみだった一方で、今後2~3年で身軽な仕事への転向を考える可能性が高いと答えた正社員は39%に上った。つまり、この傾向が続けば、2019年には身軽な労働者が労働力の半分近くを占めるようになる。

身軽さの魅力

同調査で最も興味深かったのは、従業員の視点から見た身軽なキャリアの魅力だ。身軽な労働者の回答内容のうち、重要な4項目を以下に紹介する。

・48%が、身軽な働き方の方が「正社員として働くよりもキャリアの成長が見込める」と考えていた。
・56%が、身軽な働き方の方が「収入が増える」と答えた。
・38%が、身軽な働き方の方が安心すると考えていた。
・63%が、身軽な働き方をすれば「未来の職場への適性を高められる」と答えた。

多くの従業員がこうした働き方に経済・キャリア面での利点を感じているのであれば、これは非常に強固な土台となる。これに労使間の忠誠心の低下や従来型企業社会への不信感の高まりが加わり、身軽な勤務形態の方により大きな将来性が感じられるようになれば、こうした働き方を求める人が急増を続けても驚きではない。

私は身軽な労働力という考え方に完全に同意するに至ったわけではないが、その利点はより深く理解するようになった。管理職にとってのコスト面での魅力は(完全に賛成していたわけではないものの)常に理解していた。今回のランスタッドの調査で、特に報酬と将来のキャリアに関し、従業員の視点からも前向きな結果が出たことには正直驚いた。

編集=遠藤宗生

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