記事を読むときには、トレンドを探り、ネットワークを築くべき人たちを見つけることに力を入れてみよう。そのために注意すべきポイントは、次の5つだ。
1. 執筆者
記者や執筆者の氏名から、どのような分野を専門としている人か調べることができる。それが関心のある分野、あるいはあなたの仕事に関連がある分野なら、ソーシャルメディア上でその人を探してみよう。いつでも最新のニュースや、仕事に関係のあるイベントなどについての新しい情報を得ることができるだろう。また、あなたが特定の分野の専門家なら、その執筆者に情報を提供することもできる。読者の中から、あなたと仕事をしたいという人が現れるかもしれない。
2. 引用されている人
記事の中で発言を引用されている専門家に注目してみよう。あなたがその記事に関心を持ったということは、発言している専門家についても興味があるはずだ。連絡を取ってみるといいだろう。
3. 組織名
記事の中には、あなたが知っている組織(企業や団体)も、そうではないものも出てくるはずだ。知らない組織の名前を見つけたら、それについて調べてみよう。働いてみたいと思う企業かもしれないし、仕事上のパートナー候補になる団体かもしれない。
4. 情報源(報告書など)
情報源になっている報告書などについて、詳しく調べてみよう。ハイパーリンクがなくてもインターネット上で検索すれば、その報告書を見つけることができるだろう。記事はあなたの仕事に役立つ研究結果を知るための、良いきっかけにもなる。報告書の作成者が分かれば、その人に直接連絡を取ることもできる。
5. トレンド
記事を読んでいて、少し前にも同様のことを書いた別の記事があったことを思い出したら、メモしておこう。異なる企業や業界、場所の間に一定のパターンが見られるようなら、そこにはトレンドがあるということだ。
社会における重要な変化や転換を表すメガトレンド(巨大潮流)を他の誰よりも早く見定めることができる能力は、極めて重要なものだ。組織も人も、孤立した状態で成功することはできない。成功するためには、市場全体、物事の状況や背景、自分が働いている世界のことを考慮する必要があるのだ。そうした中で、ニュースはあなたが自分自身と、自分の仕事を成功に導くために必要な背景を提供してくれる。
メガトレンドの一例として、「デジタル革命」について考えてみてほしい。あらゆるものが、インターネット上で扱われるようになった。報道界もまた、より多くのコンテンツのデジタル化を進めている。米NBCテレビとCNNは、若い世代の視聴者の獲得を目指し、スナップチャットを使った短文の記事でのニュース配信を行っている。
今後もさらに多くのコンテンツが、インターネット上で公開されるようになるだろう。そうだとすれば、私たちもまた、多くの人たちとオンラインでつながり、そして競争していくために、そこで何を作り出していくべきかを考えなくてはならない。