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変革は地方から始まる!

鯖江のめがねの看板

10月16日、こんな記事が日経新聞で紹介されました。

“福井県鯖江市は16日、不動産情報サイトを運営するLIFULL(ライフル)などと空き家活用に関する連携協定を結んだ。同市が進めるサテライトオフィス誘致のほか、民泊施設の開発などで協力する。雇用の創出や観光活性化につなげたい考えだ。

協定には鯖江商工会議所と楽天グループの民泊事業会社の楽天LIFULL STAY(東京・千代田)も参加する。まずは2018年1月をめどに不動産・建設業のウェブ制作を手掛けるLIFULLグループの2社が、鯖江市の空き家でサテライトオフィスを開設する(以下、略)”

鯖江でのサテライトオフィス開設は、人事評価コンサル会社「あしたのチーム」に続き2例目です。

足りないものを認め、外の力を借りる

3年ぐらい前から、鯖江、元気ですね。と言われるようになりました。

私は、10年前から「市長をやりませんか?」というキャッチコピーで「鯖江市地域活性化プランコンテスト」というイベントを開催してきました。最初は、「こんな田舎に都会の学生たちが集まって来るわけがない」と言われましたが、1年目から多くの学生たちが手弁当で鯖江までやって来てくれました。



これまで、全国から集まった優秀な学生たちは237名。ユニークな活性化プランを提案してくれました。そしてたくさんのプランが行政、市民の手で実現されました。その学生たちが、「地域活性化プランコンテスト」という仕組みを自分たちの地元に持ち帰り、今では全国で似たような取り組みが開かれています。

もう一人、地元のIT企業「jig.jp」の福野泰介社長も10年以上前から「鯖江をシリコンバレーにする」と言い続けてきました。その目標に向けて、私たちはオープンデータ推進、電脳メガネ(ウェアラブル)開発の推進等をお手伝いしながら、中(地域)はもちろん外にも目を向け発信を続けてきました。大手企業やベンチャー企業の方を鯖江にお招きしイベントを開催したり、その際には鯖江を案内しておもてなししたり。

特に戦略があったわけではありません。「鯖江を知ってほしい」「鯖江に来てほしい」と続けていたら、「鯖江ファン」が増えていきました。その鯖江ファンがインフルエンサーとなって、鯖江の取り組みを紹介してくれたり取材してくれるようになったのです。

私たちの取り組みに共感してくれたのは、大手企業でした。SAPジャパン、レノボジャパン、伊藤園、JMといった企業が、鯖江市地域活性化プランコンテストのスポンサーになってくださりました。まさに渦が広がっていくようでした。企業さんの仲間がどんどん増えていき、それが一つの形として結実します。

戦前、市内に建てられた旧鯖江地方織物検査所という古い建物を、オープンイノベーション推進施設「Hana道場」として使わせてもらうことになったのです。これは、SAPがドイツとシリコンバレーに開設しているオープンイノベーションのための施設で、鯖江が世界で3番目となります(この連載で「Hanaオープンイノベーション道場」の取り組みは少しずつ紹介していこうと思います)。

地方に圧倒的に足りないものは何だと思いますか? 人材? 情報? 予算? 

もちろんすべて足りません。決定的に足りないのは、「知恵」と「経験」です。それを認めた上で、外の力を借りる。そして受け入れる。そしてやってみる。外(よそ者)からの意見を受け入れ、「まずはやってみる」という雰囲気と仕組みを私たちは作ってきたと思っています。

文=竹部美樹

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