ライフスタイル

2017.10.24 08:00

増え続けるテロへのリスク、事前対策の3つのポイント

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2. 現地パートナー・スタッフとの関係を密にする
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日系企業の駐在の方で、現地パートナーと組んでしっかりビジネスを作っている方も沢山いますが、「日本人とのお付き合い」をメインにされている方も多いです。しかし、日系企業、あるいは現地にいる日本人としか付き合っていないと、有事の混乱の際に、情報が入らないデメリットがあります。

私が海外で仕事をする際は、日本企業や現地の日本人とのお付き合いを全体の活動の15%程度にし、残りの85%は、現地パートナーや現地スタッフとのネットワーク作りにあてています。

現地オフィスがすでにあれば、オフィスのスタッフとの交流からスタートします。私はチェコのプロジェクトに入った際、毎日オフィスのカフェテリアで食事をし、社員に声をかけて回りました。なかなか話が続かないときには、チェコ語で自己紹介文を作ったり、チェコの国民的飲料であるビールについて調べてトピックを用意したりと自分なりに工夫しました。
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そして話が弾んだ相手に友人を紹介してもらったりしながら、チェコ国内でのネットワークを作っていきました。

3. 政府及び軍との太いパイプ作り
 
国によっては、政府と軍との命令系統や情報量が違うケースもあるため、政府と軍それぞれに人脈を作る方がベターです。それには、日本政府や大使館のネットワークをはじめ、日本に来ている留学生からの紹介が役立ちます。

日本に来ている留学生には、中上流階級で、母国での家族が非常に地位の高い職や位についているというケースがしばしばあります。私が中東で事業開発をした際に一番頼りにしたのは、日本の大学に留学してきていた王族の方でした。また、イスラム圏の軍の最高司令官の娘さんがクラスメートにいたこともあります。彼女とは卒業・帰国後もずっと連絡を取り続けており、その国で大きな暴動があったときには、「娘が海外でお世話になった人だから」と、社員の国外への脱出ルートの確保などずいぶんと助けていただきました。

このように、メディアや専門家の情報をいろいろとチェックするだけでなく、留学生ネットワークを活用することで、現地の情報や人脈を作ることもできます。

現在海外へ社員を出している方、または今後世界へ事業を拡大したりしようとしている企業は、リスク対策のためにも、日本に来ている留学生ともっと接点を増やしてみてはいかがでしょうか。

文=秋山 ゆかり

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