Close

Forbes JAPAN 会員登録で
3,000円分のギフト券が当たる!

PICK UP

記事が気に入ったら
いいね!しよう

LIKE @Forbesjapan

Forbesjapanを
フォローしよう

FOLLOW @Forbesjapan

I write about science, technology and the cultural ripples of both.

Stokkete / shutterstock.com

私たちの多くが、午後2時ごろになるとエネルギーを消耗してしまった感覚に襲われる。

呼び方は「ランチ・コーマ」(昼食による眠気、コーマは昏睡の意味)でも「ミッドデイ・ブルー」(真昼の憂鬱)でも同じだが、これは脳の活動によって頭がぼんやりしてしまう状態だ。スターバックスにコーヒーを買いに走ろうとするのは、悪い考えではないだろう。

米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」電子版に8月21日掲載された研究結果によると、この状態は脳の報酬系の機能と関連していると考えられる。具体的に言えば、私たちのやる気を高める脳の報酬系の活動(報酬を求める機能)は正午ごろに「停滞」するというのだ。

まず、この場合の「報酬」が何を意味するのかを理解しておくと分かりやすいだろう。朝起きて仕事に行き、その日の課題に取り組むなど、私たちがする全てのことは、脳にとっての「報酬」に関連している。私たちが達成しようとすること、手に入れよう、学ぼう、実現しよう、あるいは影響力を及ぼそうとすることなどの全てが報酬となる。

脳はほぼ常に、あらゆる種類の報酬を得ることに集中するようにできている。だが、この研究結果が示すのは、報酬を求める脳の機能には潮の干満のようなリズムがあるということだ。

研究チームは調査に参加した少数のボランティアを対象に、磁気共鳴機能画像法(fMRI)を使って午前10時と午後2時、午後7時の脳の報酬系の状態を調べた。その結果、左被殻と呼ばれる脳の領域が日中の早い時間と遅い時間に最も活性化され、午後の早い時間に最も非活性化されていることを確認した。

つまり、左被殻は報酬の処理と期待に深く関連していることから、私たちのやる気は朝と夜にピークに達し、午後の早い時間には最も低下するということだ。

研究チームは、午後の早い時間に脳が経験しているのは、「報酬予測誤差」だと見ている。報酬が得られる期待が最も低い(そのため報酬を求めるエネルギーが高まる)のは一日の早い時間と遅い時間。そして、報酬に対する期待がピークに達するのは正午ごろであり、そのためその後に(報酬を欲するエネルギーが低下し)、ぼんやりした状態になるというのだ。

この予測誤差は、私たちにとって重要な役割を果たしている。報酬を期待するタイミングと実際に得るタイミングにずれがあることによって、私たちは多くのことを学び、達成できると考えられている。

こうした説明は、現時点では推測にとどまる。だが、私たちが昼過ぎに眠気を感じるのは確かだ。それに加え、しっかりランチを取った後の血糖値の(上昇と)下落、午前中に3杯も飲んだコーヒーに含まれるカフェインの効果が切れてしまうことから考えても、次のことは明らかだ。

最高の成果を上げなければならない大型プロジェクト関連の仕事に集中しようとするのに、午後の早い時間は最適のタイミングではない。

編集=木内涼子

 

あなたにおすすめ

合わせて読みたい