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ジャカード機でペイズリーを表現することを研究し、特別な風合いを出すために、5段階のPVCコーティングを施している。ショルダーストラップも付属、収納能力も高く、オンからオフまで使える。バッグ39×40×11cm。¥180,000、キーリング¥49,000(2点共エトロ/エトロジャパン)

持ち物にはその人の品格が出る。良い物には理由があるのだ

ファッションディレクターの森岡 弘とベテラン編集者の小暮昌弘が「紳士淑女が持つべきアイテム」を語る連載。第5回は、イタリア製のトートバッグをピックアップ。



小暮昌弘(以下、小暮):森岡さんはずいぶんと早くからイタリアの老舗ブランド、エトロに注目されていましたね。

森岡 弘(以下、森岡):1980年代後半でしょうか。初めてミラノへ行ったときに、ブランドショップが並ぶモンテナポレオーネ通りにあったショップを何度も覗きましたね。

小暮:女性の間ではすでにブームでした。

森岡:あの頃って、メンズでもペイズリーのシャツを着るのがある意味トレンド。日本のブランドでも全面ペイズリー柄のシャツをつくっていました。

小暮:イタリアに行くのならば、ご本尊に行かねばとエトロに行ったわけですね。1990年にキーン・エトロがメンズ部門のクリエイティブ・ディレクターに就任すると、そのデザインはさらに加速していくわけですね。

森岡:そうですね。スーツの裏地にカラフルなペイズリーが使われていましたね。シャツの袖口のトリミングにもこの生地が使われていて、センスがよかった。

小暮:イタリア製だからつくりがいいのは当然ですが、エトロのメンズには、そこのウィットが香っていたわけですね。

森岡:その通りです。だから昔もいまも“遊び心”をキーワードにしたブランドを挙げるときに、エトロは絶対外せないんですよ。

小暮:でもミラノのショップの雰囲気は完全にクラシック。イタリアの伝統が感じられましたね。それでいてメンズの服は”遊び心”がある。そのギャップがあの時代、新鮮だったのですね。そういえば、2015年のミラノ万博のときには、イタリアの食材をテーマにしたコレクションを発表、最近でもキーンの関心は、さらにさらに、多彩な分野に広がっている感じですね。

森岡:でもいまも昔も変わらぬ感覚は、“大人可愛い”というテイストです。余裕で遊ぶ。ハズシが洒落ている。それがエトロです。

小暮そんなエトロで森岡さんが選んだのが、ペイズリー柄のトートバッグですね。

森岡1986年に誕生した「アルニカ」という丈夫な樹脂コーティング素材を使ったバッグですが、このデザインは新作です。

文 = 小暮昌弘 スタイリング=森岡 弘 編集=高城昭夫 写真=Masahiro Okamura 

 

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