英サッカー界がIoT化推進 選手の動きを「RFID」で可視化

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英国のサッカー界にIoTテクノロジーを活用した、新たな観戦の仕方がもたらされようとしている。

ロンドンに本拠を置くトッテナム・ホットスパーFCの新スタジアムには、RFIDタグを活用し、選手のパフォーマンスを分析する仕組みが導入されようとしている。選手らの心拍数や発汗を記録し、「ヒートマップ」として分析するこのシステムはInternet of Soccerと呼べるかもしれない。

トッテナム・ホットスパーFC はスタジアムのシステム構築をヒューレット・パッカード(HP)に依頼した。「テクノロジーのインフラを整備して、新たなスポーツの楽しみ方を提供したい」と同クラブのテクノロジー責任者Sanjeev Katwaは語る。通信インフラにはHPのArubaシリーズが導入される。

HPのMarc Watersによると、新スタジアムには巨大スクリーンやプログラミング可能なLED看板も設置される。また、会場内での飲食品の注文をオンラインで受け付ける「クリック&コレクト」のサービスも視野に入れる。ファンの行動パターンを分析し、今後のマーケティングに活用することも可能だ。

テック系メディアSilicon UKは「このシステムの導入で、ファンたちのスタジアムとのエンゲージメントを高める効果が期待できる」と述べる。単純に物販の売上を伸ばすだけでなく、客たちの動きをビッグデータとして把握することで、交通機関の混雑の緩和も見込めそうだ。

トッテナム・ホットスパーFCは1882年に設立された名門チームだ。この百数十年でサッカーは大きく進化したが、テクノロジーの導入で新たな楽しみ方の広がりが期待できそうだ。

編集=上田裕資

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