・熱意は同じでも、内向的な人は外向的な人と同じには見えない場合があることを理解する
それぞれの行動の違いを考えてみよう。静かな社員は、やる気が無いわけではない。得たばかりの情報について、考えを巡らせているのかもしれない。静かな人が実は、チーム内で最もやる気のある社員の一人かもしれない。
もし会議や打ち合わせで内向的な社員の考えが聞きたければ、しばらく時間をおいてから意見を募るといい。情報を処理し、理解し、良い返事をまとめるためには時間が必要だからだ。また、フォローアップをする際は、グループではなく1対1で行うようにしよう。
・前もって計画する
内向的な社員は、自分の時間とエネルギーを極端に大切にする。内向的な社員にとっての夢は、いつどこで自分のエネルギーを使う必要があるのかが明確な状態で1日を始めることだ。もし外向的な状況に身を置く必要があっても、精神的に準備をする余裕もできる。
そのため、かなりの時間を要する会議がある場合などは、内向的な社員には事前に知らせるようにしよう。議題を前日、あるいは2日前には回覧し、役立ちそうな資料などもあらかじめ提供しておこう。
そして社員には、特定の事柄について意見を述べられるように準備するよう伝えるとよい。そうすることで、内向的な社員は事前に情報を確認し、良いアイデアを用意できる。
・限界を知る
内向的な社員に、自分の安全地帯から出るよう促してもいい。内向的な人は挑戦に消極的なわけではないが、励ましの言葉と回復のための時間が必要な場合がある。
内向的な社員にネットワーキング(人脈作り)イベントや会議への出席を頼むと、人との交流に疲弊してしまい、他の人と比べて早々とその場を去らざるを得ないこともある。
そんな場合も、出席してくれたことに感謝し、翌日には元気を取り戻すための時間が必要だろうことを理解しよう。この充電プロセスを支援するためには、身を隠せるプライベートスペースをオフィスに設けたり、翌日は独りでできる仕事に専念してもらったりすればよい。
以上のシンプルな方法で、あなたも内向的な社員が輝き、最良の成果を発揮するための環境を簡単に作れる。外向的な人々が支配しているようにも思えるこの世の中で、内向的な社員が発揮する力に、きっと驚くことだろう。
内向的な社員が働きやすい環境を提供し、その能力や傾向を活かしてもらうことで、社員の幸福度やチームへの貢献度は高まる。上司として、これ以上素晴らしいことがあるだろうか?