人気上昇の「セルフィー動画」、コミュニケーションを破壊するか

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こうした傾向は、コンテンツの作成を事業に役立てたいブランドにとっても歓迎すべきものだ。消費者がコンテンツの一部になるとき、その人たちのエンゲージメント(愛着心)は急速に高まるからだ。これは、新たに生まれた「即時の創造」「即時の反応」というパラダイムだ。Z世代の主要なコミュニケーション手段として、動画の人気は爆発的に高まっている。

セルフィー動画の幅広い用途

Kombieなどのアプリはコミュニケーションの方法を変えるだけでなく、教育を変える力を持っている。「まねる」ことは学ぶことの基本でもあるからだ。例えば子どもたちに、(「セサミストリート」で)エルモがアルファベットを暗唱したり、スペイン語で数えたりする動画の中に写った自分たちを見せることができる。さらに、20秒で作成されるKombieの動画は繰り返し再生されるため、何度も見て覚えることができる。

また、学習への応用ができる分野は子どもの教育にとどまらない。台詞を覚えようとする俳優や試験勉強中の生徒、重要な情報を広めようとする企業にも役に立つはずだ。

Kombieを立ち上げたミュージシャンのバズ・パルマー(ハンターズ&コレクターズ)とスチュアート・バーウィックは、自分たちで製作した商品をギグの会場などで販売する中で、「ファンは撮影された動画の中に自分が写っていれば、もっとビデオを購入するのではないかと考えた」という。

彼らはすでに米国の10代の若者たちに大人気のMuscial.ly(ミュージカリー)や、Dubsmash(ダブスマッシュ)などのプラットフォームとともに、セルフィー動画によってコミュニケーションのあり方をつくり変えようとしている。

編集=木内涼子

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