「怒り」で交渉を決裂させないための5つの方法

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誰にでも、交渉相手にいら立ったり、相手に軽く見られていると感じたり、怒りを感じたりすることはある。そうした場合にも関係を維持するため、あるいは一層強化するために必要なのは、次の5つの対応だ。

1. まずは自分の感情を把握する

マインドフルネス(今この瞬間に注意を向けること)によって、感情をよりよくコントロールすることができる。簡単なことではないが、試してみる価値はある。慣れていない人には、瞑想のためのアプリ「ヘッドスペース(Headspace)」がお薦めだ。1日10分の練習で、徐々にマインドフルネスを意識する習慣を身に付けることができる。

2. 最も重大な問題を見極める

気持ちが落ち着いたら、自分にとって何が、なぜ重要なのかを考えてみよう。怒りを感じているとき、私たちはそれを誰かに知らせたいと思うものだが、より大局的に状況を見てみよう。

相手との関係は維持すべき価値があるものだろうか?感情に任せて行動したら、どうなるだろうか?相手はどう反応し、自分にどのような影響をもたらすだろうか?

3. 相手の立場で考えてみる

交渉相手は誰に対して責任を負っているのか、どのようなプレッシャーを受けているのか、本当は何を望んでいるのか──こうした点について、相手の立場で考えてみよう。

これらについて完璧な答えは得られないかもしれないが、相手に対して共感できる点を見つけることは、今後の交渉の進め方を考える際に役に立つはずだ。自分一人では難しいという場合は、信頼できる同僚や友人に助けを求めてみるといいだろう。

4. 作戦を立てる

微妙な問題について話し合うとき、計画を立てずにその交渉に臨んでも、成功にはつながらない。だが、緻密な作戦を立てる必要はない。どのように話し合いを始めるか、最優先課題は何なのか、反対意見や生じる可能性がある問題にどう対応するか、ブレインストーミングをしておこう。その交渉を行う理由、協議によって何を得ようとしているのか、改めて考えておくことだ。

5. 聞き上手になる

相手が話をしているとき、実は私たちはそれに対してどう答えようかと考えていることを知っているだろうか。話を聞くことに完全に集中する努力をしてみよう。集中することに役立つなら、メモを取るのもいいだろう。

相手の話に耳を傾け、使う言葉や身振りを観察することで、相手の心理状態やあなたには伝えずにいる考えを見抜くことができるかもしれない。そうして得た情報に基づき、どのように交渉を終えるか、最終的にどのような態度を取るかを決めることができる。

編集=木内涼子

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