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I write about science, technology and the cultural ripples of both.

Jan Faukner / shutterstock.com

私たちの多くは、日々の慌ただしさと静けさのバランスを取るための「音を」求めている。そのため、不安を和らげてくれるメロディーを探し、イヤホンを耳に入れる。

だが、そうしたメロディーや音は、実際には私たちの周りのあらゆるところにある。外に出て自然に触れればそれだけで、自然が作り出した音が、私たちの神経を強くしてくれる。今年3月に発表された研究結果によると、自然音が脳に及ぼす影響に関する研究結果から、改めてそのことが裏付けられた。

研究結果をまとめた論文の主著者は、「田園地方などを散歩していると、リラックスした気分になり、“スイッチを切った”感覚を持つものだ。今回の研究では脳と体の双方に関する調査結果から、この効果について理解をさらに深めることが可能であるとの証拠が得られた」という。「ストレス・レベルが特に高い人に、実質的な影響を与えることが可能だ」と考えられるというのだ。

自然音が脳や神経系にどのような影響を及ぼすのかより詳しく解明するため、研究は神経科学者やミュージシャン、その他の協力者たちの協力を得た。参加者たちには自然な環境と人工的な環境で録音した音を聴いてもらい、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて聴いている間の脳の活動を調べた。また、心拍の変化を追うことで、神経系の観察も行った。

その結果、自然音を聴いている時には脳が注意力を外側に向けようとする傾向が確認された。「自分自身」から離れ、リラックスした状態になることとの関連が確認されている脳の活動が見られたのだ。一方、人工的な音を聴いている時には、脳が注意力を内側に向けようとする活動傾向が見られた。熟考することや不安を感じることに密接に関連づけられる活動だ。

神経系の観察からは、どちらの音を聴くかによって神経系に変化が起きることが分かった。自然音はリラックスした状態、人工的な音はより神経が高ぶった状態や不安を感じる状態が引き起こされていた。

さらに、神経系に最も大きな変化が確認されたのは、最もストレス・レベルの高い人たちだった。ただし、興味深いことに最初からとてもリラックスした状態だった人たちは、自然音でも音に対する反応が強まった。

調査は複雑なものであり、結果の解釈には「グレーな部分」も残るだろう。だが、今回の研究結果は、屋外に出ることがいかに重要であるかを示すさまざまな科学的な証拠をさらに補強するものだ。

慌ただしい毎日の中でも、散歩をしたり、自転車に乗ったり、あるいは昼の休憩時に公園で座って過ごしたりする時間を作ることは、オフィスや人づき合いの中で生じる不安を相殺するための理想的な方法だといえる。

研究結果は、科学誌「サイエンティフィック・リポート」に発表された。

編集 = 木内涼子

 

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