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モバイル業界のアジテーターとイノベーターに関する記事をカバー

MWCの会場にて(David Ramos / gettyimages)

ここ数年、VRがテクノロジーの新時代を切り開くと喧伝され、オキュラスやHTCの動きが注目を集めてきた。しかし、バルセロナで開催された今年のモバイル・ワールド・コングレス(MWC)の状況を見ると、VRへの注目度は昨年から低下した。

「今年のMWCの会場で展示されたVR製品の数は、去年と比べると大幅に減少した」とRadio Free Mobile創設者のアナリスト、Richard Windsorは述べる。「昨年はVRと言えば、誰もがぜひ試してみたいデバイスだったが、一年で関心は急速に冷めたように見える」

調査企業Canalysは昨年、約80万台のプレイステーションVRが販売され、オキュラスリフトも約40万台が売れたとリポートしている。これはかなりの数字だが、初期のスマートフォンの販売台数には遠く及ばない。2007年に発売されたiPhoneは約1年で700万台近くが販売された。

VRは今、二つの課題に直面している。ヘッドセットを購入するユーザーの数は多いとは言えず、テクノロジーの進化の速度も十分ではない。VR機器は依然として高価で、ヘッドセットの着け心地は快適とは言えず、煩雑なケーブルの取り回しに苦労する場合も多い。

スマホメーカーではサムスンがVR機器対応を打ち出したが、この流れも収束に向かいそうだ。インディペンデント紙は今回のMWCを総括する記事で「VRは今、マスマーケット向けの製品というより、ニッチジャンルの製品として語られ始めた」と述べた。

しかし、VRには未来が無いと言いたいのではない。メインストリームの存在になるまで、かなり時間がかかるということだ。

現状でVRやARが快適に使用できるのは、コスト面や設備面の課題から考えて、家庭では無く、専用のエンタメ施設等の環境下に限られる。Windsorは「業務分野での生産性向上に役立つAR機器は、比較的短い間で成長する可能性が高い」と指摘する。

しかし、VRの普及までの道のりはかなり長いと調査企業のガートナーも予測している。AIや自動運転技術はここ2年ほどで急成長を遂げそうだが、VRは成長の壁に直面しており、より安価で快適なデバイスが登場しない限り、この状況を抜け出すのは難しいと言えそうだ。

編集=上田裕資

 

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