回答者のほぼ全員(98%)は、AIが総合的なマーケティングにとって何らかのプラスになるという考え方を示した。だが否定的な要素もある。
それは、マーケティングにおけるAIの役割が増えていくと予想する人が大多数な一方で、AIについて理解している自信があるという人は回答者のわずか26%という事実。さらに、現在AIを利用しているという人はわずか10%だった。この結果は、マーケティング担当者たちがAIの導入に際して挙げた難題とも合致している。その難題とは以下の通りだ。
・既存のテクノロジーとAIの統合(60%)
・従業員のトレーニング(54%)
・結果の解釈に伴う困難(46%)
デマンドベースのテクノロジー担当副社長であるアマン・ネイマットは、調査結果の発表にあたって次のように語った。「AIの導入を成功させるには、マーケティングリーダーたちが率先してチームにAIの教育や経験の機会を提供し、既存のB2Bテクノロジーに効果的にAIを取り入れることができるようにする必要がある」
ネイマットはさらに、調査結果ではなくAI全般についていくつかの質問に答えてくれた。
-AI(人工知能)をどう定義しますか?
AIは単純に、機械が持つ“人間の知能を模倣する能力”だ。AIの定義は、それによって何が可能かによって常に変化している。かつてのAIはデータの分析や質問への回答のみを行っていた。だが現在のAIは人間レベルの意思決定ができ、それに基づいて自動的に行動することができる。
これをマーケティングに関連づけて説明すると、最近までは人間がウェブサイトのトラフィックを分析し、どのコンテンツがオーディエンスの共感を呼ぶのか予想していた。その上でA/Bテストを実施し、新たなウェブサイトを構築していた。
だが最先端のAIを使うと、機械がトラフィックを分析してA/Bテストも実施し、オーディエンスの好みに合わせた新たなウェブサイトを作成する。これが全て自動的に行われる。