海外の競合にとっては、嬉しいニュースではない。ダイムラー、ボルボ、ウーバーはいずれも、トラックの自動運転システムの開発を進めている。実際にウーバー傘下のオットー(Otto)は、広告宣伝活動として、自動運転トラックを使いバドワイザーのビール5万缶を運搬した。
この取り組みは、ソフトウェアが誘導する巨大輸送車が安全であることを証明するためのものであり、自動運転技術の開発競争において、シリコンバレーがリードしていることを示す意図もあった。
オットーの共同創業者リオール・ロンは「技術的には、こうした商業向けパイロット計画を開始する準備は整っている。当社では今後2年、引き続き技術開発を行い、あらゆる道路条件で走行できるように備えを行っていく」と語る。
自動運転トラックは、多くの時間を高速道路上で過ごすことになるため、歩行者などの厄介な問題に直面することは少ない。7,000億ドル(約79兆円)規模の米トラック市場で大規模なシェアを獲得できれば安泰だろう。
だが今では中国も同じ市場を狙っている。次期政権がどれほど阻止を試みようと、より規制の緩い中国で開発されている技術が特許を勝ち取り、アメリカの市場に参入してくる可能性はあるのだ。