これは、所有者たちよりもテスラにとって、大きな痛手といえるだろう。独紙ビルトは、「当局はテスラ側に対し、『オートパイロット』の名称変更を要請した」と報じている。
ロイターによれば、連邦自動車庁(KBA)は所有者らに宛てた書簡の中で、自動運転機能は完全に「運転支援システム」であり、運転者が常時注意を向けておく必要がないほどに高度に自動化されたものではないと指摘した。書面には他にも、以下のような内容が記されているという。
「マニュアルの運転に関する注意の項目は必ずよく読むこと。『運転支援』の章に挙げられている『(機能の)制約』の内容については特に注意すること」
「常に注意を怠らず、注意深く運転し、車のコントロールを維持した状態でいることは、運転者の責任である」
「所有していたテスラ車をすでに他者に譲渡している場合はその旨を、あるいは新たな所有者の住所と氏名を、KBAに通知するよう要請する」
事故発生で強まる警戒
テスラのオートパイロット機能については、中国と米カリフォルニアで「モデルS」の運転者が死亡する事故が発生して以来、詳しい調査が行われている。ドイツ国内でも、今年9月に同じモデルがバスに追突する事故が起きて以降、議論が巻き起こっている。同様の事故は、欧州のその他の地域でも報告されている。
独デア・シュピーゲル誌は10月上旬、独運輸省の専門家たちはテスラのオートパイロットについて、「重大な交通障害」であるとの見方だと報じた。