トルティーヤチップスの「ドリトス」がスナック菓子とファストフード・メニューの「マッシュアップ(異なる複数のものを合わせて新しいものを作る)」を始めたのは、2012年。ペプシコーラとの合併でペプシコが誕生してから50年という記念の年を迎えたこともあり、その後もフリトレーはあらゆる方法で、「ドリトス」を宣伝してきた。
同社は今年、ファストフードチェーンのバーガーキングと提携。同チェーンの期間限定メニュー、「マックンチートス」と「チキンフライ」を開発。また、メキシカン・ファストフードのタコベルは、「チートス・ブリトー」を試験販売中だ。
ドリトスが採用してきたマーケティングの手法は、類まれな才能を発揮したものにほかならない。その宣伝活動のうち、特に消費者の関心を集めたのはファストフードとのマッシュアップの他に、次のようなものがある。
・ 世界記録の達成
同社は昨年から消費者に、ドリトスを使った「世界記録」達成への挑戦を呼び掛けている。例えば、片手にドリトスの袋を持った人がもう一方の手で、飛んできたアメリカンフットボールを続けて何個取ることができるか競う、といったものだ。これらはギネス世界記録ではなく、記録登録サイト「レコードセッター」によって認定されている。
・ ドリトスで「着火 」
キャンプファイヤーを楽しむ人たちがネット上で、ドリトスで火を付けることができるとの情報を提供している。新聞などがない場合、ドリトスを使えば着火できるというのだ。カナダ・オンタリオ州の地元紙ザ・ハミルトン・スペクテーターがこれを試してみたところ、実際に着火剤がない場合の代用品として使うことができたそうだ。ただし、より効果的だったのはドリトスではなくチートスだったという。