オンライン物流界を支配するアマゾンが、攻略できずにいる重要な市場がある。韓国だ。アマゾンが物流会社を動員し、ウーバーを模した配車サービス「アマゾン・フレックス」を使ってまで“即日配達”を実現しようとするなか、韓国では「クーパン」がすでに成功している。アルゴリズムで計算された倉庫や流通網、3,600人以上の配達員を揃えるクーパンは、平均2〜3日はかかる配達を1日足らずで届けているのだ。
その結果、2010年に創業したばかりの同社は、14年には3億ドルの売り上げを達成し、昨年はソフトバンクから10億ドルの出資を受けている。「巨大なマーケットであるにもかかわらず、完全に見過ごされています。アマゾンは私たちがしていることすらできていません」と、創業者でCEOのボム・キム(37)は言う。そのビジネスモデルに対して専門家から懐疑的な声があるのも確かだ。しかし、キムは「韓国はスタートアップになじみがないだけ」と、意に介さない。
「スケールすることや長期的な視点に慣れてないのです。彼らが誤解したままでも、顧客さえ満足していれば問題ありませんよ」
即日配達が人気のオンライン小売り企業「クーパン」。創業者兼CEOのボム・キムは同社のビジネスモデルについて、「お客さまに私たちのスタイルに合わせてもらうではなく、我々がお客さまに合わせることが大事」と語る。
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