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スポーツビジネスを専門としつつ、不定期に教育およびローカルエコノミーに関する記事を執筆

Photo by John Lamparski / gettyimages

8月29日から、ニューヨーク市クイーンズ区、フラッシング地区でテニスの2016全米オープンが始まる。メイン会場となるビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンターは、2018年までの4年間で5億ドル(約511.6億円)をかける改装を行っており、これまでにスペースの拡張が完了し、フードコートも広くなっている。中でも目立つのは、世界最大のテニススタジアムであるアーサー・アッシュ・スタジアムに開閉式の屋根がついたことだ。

この屋根の北側と南側を、チェース銀行の名前とロゴが飾ることになる。ニューヨーク地域にある大型スポーツ施設の屋根に名前が刻まれるブランドは、チェースが唯一になる。JPモルガン・チェースは、施設側との金銭面の合意については公表していない。

「会場の屋根は改装計画の目玉であり、そこを当社のブランド名で飾りたいと強く願っていた。全米オープンとは長年にわたるパートナーシップを組んでいるからだ」と、JPモルガン・チェースのスポーツ&エンターテインメント部門の責任者であるフランク・ナカノは言う。

JPモルガン・チェースは、35年間、全米オープンのスポンサーを務めている。アメリカ最大の資産(2.4兆ドル=約245.5兆円)を有する同銀行は、同テニスセンターの各所に広告を出している。施設内にはチェースの顧客用のラウンジもあり、またスポーツ専門チャンネルのESPNと提携してライブストリーミング配信を行っている。

2015年には、新たにセリーナ・ウィリアムズ選手とスポンサー契約を結んだ。ウィリアムズがグランドスラムのシングルスのタイトル記録(1968年のプロ解禁、いわゆるオープン化後)を更新できるかどうかが、2016年の全米オープンの注目のひとつだ。ウィリアムズの現在のタイトル数は22と、シュテフィ・グラフ選手の記録に並んでいる(ダブルスでも16のタイトルを獲得している)。チェース銀行は女子決勝のスポンサーとなっている。

全米オープンは毎年、世界で最も多くの観客動員数を誇るスポーツイベントで、70万人を超えるファンがフラッシング・メドウに集まる。国際色豊かな観客たちの平均収入はおよそ16万ドル(約1,637万円)。スポンサーにとっても人気の大会だ。

メインスタジアムへの屋根の設置は、近年、雨天による試合の順延が繰り返されるなどの混乱が発生していたことを受けての措置だ。2008年から2012年までは毎年、男子の決勝が月曜日にずれ込んでいた。決勝が月曜日になると、テレビの視聴率も低下し、観客にとっても不便だ。2015年には大いに期待を集めていたノバク・ジョコビッチとロジャー・フェデラーの決勝の開始時間が、雨のために3時間以上遅れる事態となった。

チェース銀行が大型スポーツ施設の屋根に名前を入れたのは、2016年に入って今回のアーサー・アッシュ・スタジアムで2件目だ。1月にはゴールデン・ステート・ウォリアーズ(NBA)の新アリーナ、チェース・センターの命名権について20年契約を締結したことを発表。また命名権契約は結んでいないものの、ニューヨーク・ニックス(NBA)とニューヨーク・レンジャーズ(アイスホッケー)のホームであるマディソン・スクエア・ガーデンともマーケティング・パートナー契約を締結している。「人々が情熱を傾けるイベントの一部でありたいというのが、我々の強い願いだ」とナカノは言う。

編集=森 美歩

 

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