グラブハブの第2四半期の収益は1億2,020万ドル(約122.6億円)。前年同期と比べて37%の増加で、ウォール街の事前予想1億1,400万ドル(約116.3億円)を軽々上回った。純利益は前年同期の940万ドル(約9.6億円)から1,280万ドル(約13億円)に増加。実質1株当たり利益は31%増の23セントと、アナリスト予想を4セント上回った。
業績向上に一役買ったのは、利用者の増加だ。3月30日~6月30日の間にグラブハブを利用した人は735万人となり、前年同期よりも24%増加した。
「商品の改良、デリバリーにおける取り組みとブランド力の向上が、利用者の増加と顧客エンゲージメントの大幅な向上につながった」と、同社のマット・マロニーCEOは言う。
マロニーは、グラブハブの成長率が、成長に苦しむより幅広いカジュアルダイニング部門に比べると「桁外れ」であることを認め、「我々の今後には、まだ大きな潜在的な可能性がある」と話す。
この見方は正しい。グラブハブにはまだまだ成長の余地がある。ニューヨークやサンフランシスコのような都市部には、キャビア(Caviar)やウーバーイーツ(UberEATS)、メープル(Maple)、ポストメイト(Postmates)やマンチェリー(Munchary)などの宅配サービス業者が数多くあるが、そうした沿岸都市から離れるとその数は少ない。
同様のサービスがあったとしても、ピザに限られている。モルガンスタンレーのアナリスト、ジョン・グラスは、6月に実施したフード宅配市場に関する分析の中で次のように指摘した。
「デリバリーフードを注文する人のうち、ピザ以外のものを注文する人はわずか3分の1程度。しかもその注文の頻度はピザよりも低い。だが消費者はテイクアウトが好きで、実際に過去6か月でアメリカの消費者の60%近くが、レストランでテイクアウトを注文している」
「テイクアウトの需要は都市部でも郊外でも変わらない。このことは少なくとも、デリバリーサービスが利用可能ならばより多くの需要がある可能性を示唆している」