米道路安全保険協会の関連団体、HDLI(Highway Data Loss Institute)の統計によれば、2012~2014年モデルの車について、医療保障(ドライバーの過失による搭乗者の怪我についての保険)の平均的な保険申請の相対頻度は、車のサイズと重量が大きくなるにつれて少ない傾向にあった。
保険申請の相対頻度が最も低かったのは頑丈なピックアップトラック(相対頻度の平均スコア41)。一番の主流であるSUVは平均スコア57で、大型の高級モデルが57、小型SUVはこのセグメントの中で最も高いスコアだったが、それでも平均以下の95だった。
これに対して、搭乗者の負傷率が最も高いのが4ドアタイプの小型車で、スコアは162――4ドアのスモールカーが134で、中型モデルが131だった。
米安全評議会によれば、2015年の自動車事故での死者は38,300人で、重傷を負った人の数は440万人。死者の数は2014年から8%の増加で、2008年以降で最も死亡事故の多い年となった。これに対して、2013年から2014年にかけては死者の増加率が0.5%を下回り、2012年から2013年と比べると3%少なかった。
専門家はこの傾向について、景気の回復や、多くの州で制限速度が引き上げられたことが原因で、長距離運転やトラックが増えたことが理由だと考えられるとしている。
HDLIの統計で例外的だったのはスポーツカーで、最も小型のモデルの方が申請頻度が低く(スコア71)、中型モデル(スコア85)や大型モデル(スコア111)になるほど申請頻度は高くなった。その大きな理由は、多くのスポーツカーが2人乗りであることや、ほかの車種に比べて走行距離が短い傾向にあることにある。
医療費申請の頻度が最も高かったモデルは、シボレーの小型車スパークでスコアは197。逆に最も低かったのは、フォードのF-350スーパーデューティークルーキャブで、スコアはわずか36だった。最も申請頻度の低かった10モデルのうち、ランドローバーのLR4 SUV を除く9モデルがHDピックアップだった。