長年、主な車両販売先、および将来の顧客に自社製品を紹介する方法としてレンタカー業界をあてにしてきた自動車メーカーも、カーシェア/ライドシェア市場への参入を進めている。
1月にはゼネラル・モーターズがリフトに5億ドル(約556億円)を出資。業務提携によって1月中にカーシェアサービス「Maven」を立ち上げ、3月にはリフトのドライバーが1週間99ドル(約1万1,000円)と1マイル(約1.6キロ)あたり20セントの低価格でレンタルできる「Express Drive」プログラムを開始した。
メルセデス・ベンツの親会社ダイムラーAGも積極的に参入しており、2012年にはカーシェアのサービス「Car2Go」を立ち上げ、2014年には欧州の配車サービスMyTaxiを買収。BMWでは最近、独自サービスの名称を「ReachNow」に変更。両社とも、さまざまなモビリティ(交通)アプリやサービスに投資を行っている。
フォードではミシガン州の本社で、従業員を対象としたライドシェア・サービス「Dynamic Shuttle」を開始。最近、試験プログラムとして同サービスをカンザスシティにも拡大した。
こうした動きは、出張者にとってこれまで以上に移動の選択肢が増えることを意味しているが、一方でレンタカー会社にとっては利用者が減る可能性を意味している。
私だって、ロサンゼルスのホテルにレンタカーを置きっぱなしにして30ドル(約3,400円)かそれ以上を支払うことを考えると、手続きの手間を省いて空港でウーバーかリフトをつかまえることになるだろう。