美しいスポーツウェア新分野の開拓者
タイラー・ヘイニー/Tyler Haney (27)
OUTDOOR VOICES創業者
権威あるニューヨークのパーソンズ美術大学の卒業製作で5点のスポーツウェアを製作したのがアクティブウェアブランド「Outdoor Voices(アウトドア・ボイス)」の始まりだった。根っからのスポーツ少女で、高校時代は長距離走とバスケットの選手として活躍したヘイニーはスポーツとファッションの融合を試みる。
2013年にニューヨークでスタートしたOutdoorVoicesの代名詞となったミニマリズムは、可動部の自由度を高める機能性とシンプルかつ美しいデザインとを両立させるために生まれた。このこだわりとオンライン戦略が功を奏してGeneral Catalyst Partnersを始め、有名ベンチャーキャピタルから800万ドルの資金調達に成功する。
しかし、道のりは決して平坦ではなかったという。70以上のベンチャーキャピタルに提案をして玉砕してきたのだ。ヘイニーはこう続けた。「私には経験はないかもしれませんが、スポーツで養った粘り強さには自信があります」。
“愉快”のシェアで世界を埋め尽くす
エマーソン・スパーツ/Emerson Spartz (28)
DOSE共同創業者
愉快なコラムに特化したバイラルメディア「Dose(ドーズ)」の共同創業者エマーソン・スパーツは「悲しい話はクリックされてもシェアされないんですよね」と語る。フェイスブックを例に、シェアされるのは実世界を埋め尽くす気の滅入る話ではなく、あくまでも「愉快な話」だと説明する。
運営サイト「Dose」と「OMGFact」には月間5,000万人以上が愉快な話を求めてやってくる。最近の投稿には「職場では閲覧不可。セレブのヤバいファッション15」や「オランウータンがウケまくるマジック動画」などがある。コンテンツは独自のアルゴリズムを使ってネットで流行しているトピックスや話題をキャッチしてまねて、編集者やライターがDose専用の記事をつくり出す。
収入源はオンライン広告で、最近2,500万ドルの資金調達にも成功した。爆発的に拡散させるコツを聞くとスパーツはこう答えた。「心を強く揺さぶること。感情の波にのみ込まれなければ、人はシェアする気になりません」。