中国のテック業界に強い影響力を持つ、投資家の李開復(カイフー・リー)は、テック企業が今後も成長を続け、中国経済の減速は食い止められと主張している。インキュベーター企業Innovation Works(創新工場)のCEOであるリーによると「現代の中国は古い製造業と新しいオンラインの世界の2つの産業から成り立っている」という。
リーのInnovation Worksは3回目の資金調達ラウンドで3億5,000万ドル(約396億円)の調達を目指す。彼はアリババやテンセントのようなマーケットリーダーが、最前線に立って業界をけん引し続けるとみている。アリババは中国の“独身の日”の11月11日にオンラインで140億ドル(約1兆5,840億円)の売り上げを叩き出し、テンセントが運営するSNSサービスのQQとWeChatでは春節中に120億の紅包(お年玉)が飛び交った。
リーは、グーグルが持ち株会社Alphabetを設立したように、中国のリーダー企業はますます力を増し、関連ビジネスに手を広げていくと指摘した。
リーはグーグルの中国法人を退職し、2009年にInnovation worksを設立した。人民元建ての2つのファンドに加え、米ドル建ての2つのファンドで5億ドル(約566億円)の資金を運用し、インターネットやEコマース、クラウドコンピュータ分野を手掛ける中国のスタートアップ200社を支援している。最近では上場も準備中で、中国の中小企業株式譲渡システム(NEEQ)か非公開企業向けの店頭市場「新三板」で株式を公開する予定だという。
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