ディズニーの同期の純利益は前年同期比32%増の28億8千万ドル(約3,293億円)、1株利益は1.73ドルとなった。特別項目を除く1株利益は1.63ドルで、アナリスト予想平均の1.45ドルを大幅に上回った。
売上高は前年同期比14%増の152億4000万ドル(約1兆7,433億円)で、同じくアナリスト予想平均の147億5000万ドルを大きく超えた。
スター・ウォーズの当期の興行収入は20億ドルを突破、ディズニーとしては『アナと雪の女王』に続く大ヒットとなった。過去に興行収入が20億ドルを超えた映画は、今のところ他に2本のみとなっている。
映画部門の営業利益は86%増。過去のスター・ウォーズ作品をストリーミングなどで視聴する人が増えたことが、ホームビデオ配給部門の売り上げ増加に寄与した。
また、コンシューマープロダクツ・アンド・インタラクティブメディア部門も23%の増益となった。スター・ウォーズ関連商品、ゲームのライセンス事業が好調だった。
不振のESPNは──
スター・ウォーズに加え、投資家らの注目を集めたのはESPNだ。ディズニーによると、主に番組制作費がかさんだことなどから、ケーブルネットワーク事業の営業利益は5%減。ケーブルテレビを解約してオンラインでスポーツ番組を視聴する人が増えており、ESPNへの加入者は減少が続いている。
ただし、ボブ・アイガーCEOは同日の業績発表で、「ESPNへの加入者はここ数か月で増加している」と述べ、同事業に対する前向きな見解を述べた。ただし、具体的な数字は明らかにされていない。
テロの影響も
テーマパーク・リゾート部門の営業利益は22%増加した。入園料、宿泊料などの引き上げなどが主な要因だが、消費者の支出が増えたことも増益に寄与した。米国内での堅調な業績が、国外での落ち込みを補てんした形だ。
同期の「ディズニーランド・パリ」への来場者数は、昨年11月に発生したパリ同時テロ事件後に4日間にわたって休業した影響もあり、減少していた。
ディズニー株は9日、時間外取引で5%下落、87.23ドルをつけた。同社株はここ12か月で11%下落している。