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2016.01.20 12:00

エトナ火山の噴煙は上空1キロ以上へ 2015年の世界9大噴火

Anadolu Agency / Getty Images

2015年は世界各地で大規模な火山の噴火に見舞われた。溶岩が吹き出し火山灰が大地を覆う様子を見ていると、地球の息吹と躍動感を感じずにはいられない。

年々、地質学者や火山学者による火山噴火予知の確率は高まっている。噴火の正確な日時を特定するまでには至っていないが、マグマが地上に噴出する前兆を察知し、噴火の可能性を予測することができるようになった。火山周辺の地表温度の上昇や地震の頻度、ガスの噴出などがその指標となる。

昨年大規模な噴火をした9つの火山を紹介しよう。

カルブコ火山-チリ
カルブコ火山はチリ南部にあり、チリで最も活動的な成層火山だ。噴火規模が大きく、溶岩には60%の二酸化ケイ素を含む。2015年4月の噴火は42年ぶりだった。

シナブン山-インドネシア
インドネシア・スマトラ島にあるシナブン山は、更新世の成層火山。インド=オーストラリア・プレートがユーラシア・プレートの下層に沈み込んだことにより誕生した。

ピトン・ド・ラ・フォルネイズ山-レユニオン
マダガスカル島の東に位置するフランス領レユニオン島にある活火山。世界で最も活動的な火山のひとつで、ハワイの島々と同じ性質を持つ。

ビジャリカ火山-チリ
チリ南部、アンデス山脈に連なる成層火山だ。玄武岩質溶岩とアンデス溶岩の双方の性質をあわせもち、雄大な溶岩湖があることで知られる。噴火すると火砕流を発生させる。

コリマ火山-メキシコ
メキシコのコリマ火山は、過去450年の間に40回以上噴火した記録が残る活火山。噴火の頻度が高く噴火規模が大きいため、何世紀にもわたり多大な被害をもたらしている。

ウォルフ火山-エクアドル
エクアドル領、ガラパゴス諸島で最も標高が高いのがウォルフ火山だ。ウォルフ火山を含めたガラパゴス諸島の位置はホットスポットと呼ばれ、地下のマントルからマグマが沸き起こる。

キラウエア火山-ハワイ
ハワイ島のキラウエア火山は、海底から頂上までの高さでは世界最大規模だ。太平洋プレートの動きに敏感なホットスポットに位置し、マントルの上昇により形成された火山である。ハワイを訪れれば、火山から立ち昇る煙や溶岩などを見ることができる。

トゥングラワ火山-エクアドル
アマゾン熱帯雨林の西、エクアドルのコルディレラ山脈に位置する成層火山の活火山。2015年は近年で最も火山活動が盛んな年となった。

エトナ火山-イタリア
エトナ火山はイタリア南部シチリア島に位置する活火山で、2015年12月の噴火では火山灰が上空1kmまでのぼった。噴火中には火山雷も確認され大きな注目を集めた。

1991年、雲仙普賢岳の火砕流で犠牲となった火山学者モーリス・クラフトは、亡くなる前日にこんな言葉を残している。「これまで20年間、私は数えきれないほどの火山の噴火を見届けることができた。だから、もし明日死ぬことになっても思い残すことは何もない」

編集 = Forbes JAPAN 編集部

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