([Part1]はこちら)
1.長年SEO対策に取り組んでいるライバルとの差が埋められない
まず、ある検索ワードで常に上位に出てくるライバル社がいたとして、あなたの会社がライバルより上位に出てくるために何をしなければならないか、考えてみよう。もし、そのライバル会社が10年の歳月をかけて業界特有のキーワード検索に関するSEO対策へ取り組んでいたら、あなたの会社に勝ち目はほぼない。グーグルが検索エンジンの操作への対策を強め、新しいウェブサイトが検索上位に出てくるようになるなどの試みが加速しているとはいえ、多額の資金と時間をつぎこんでSEO対策のベテランである競合他社に正面から戦いを挑むのは現実的でない。
しかし、あきらめるのはまだ早い。検索で上位に出てくるには他にもさまざまな選択肢がある。他社の弱点を見つけ出し、そこにターゲットを絞るのも有効な方法の一つだ。たとえば、”Chicago, real estate” と検索したらライバル会社がずらりと出てくる場合でも、必ずニッチな部分でくいこめる余地があるはずだ。ターゲットとする検索ワードを “Chicago west side real estate” にしたらどうだろう?どんな有力企業でも、業界の隅々までカバーするのは難しい。すでに確立された権益に挑戦するのは容易でないが、新しい分野を開拓して勝負するのは十分可能だ。
2.SEOの有効性が落ちている
これは個人的な意見になるが、SEOは落ち目にあるのではなく、むしろ暫くビジネスにおいて重要な役割を維持していくと考えるためのたくさんの根拠がある。例えば、グーグルのKnowledge Graph はよくある質問について検索エンジンを通さずに直接答えを提供するという点で画期的ではあるが、それにも限界がある。ソーシャルメディアやe-commerce といった新しいメディアは検索エンジンの利用を減らすようにみえるが、実際にはそのメディア自体が検索エンジンを備えているわけで、そういう意味では今後ニッチな検索でSEO対策に取り組む際の鍵を握っているといってよい。
ここで強調したいのは、時代の変化とともにSEOを取り巻く環境がどんなに変化しようとも、SEO対策は今後もビジネスにとって必要不可欠だということだ。SEO対策に取り組むためには、常に新しい情報を得ながら変化し続ける環境に適応し、戦略を立てなければならない。そうすることで必ずSEOがビジネスを成功に導いてくれる日が来るはずだ。
3.下り坂のビジネス
これは、経営者が決断しなければいけない要因だ。SEO対策は長い年月をかけて築き上げていくものであり、有効性に優れたSEOプログラム構築には相当の資金と時間を投資する必要がある。もし事業が今にも破綻しそうな状況なら、SEO対策のために土壌を整えている時間はおそらくないであろう。
もしSEOにかける予算が限られているというだけの理由なら、まだ選択肢は残されている。はじめは最低限からスタートし、時機を見てスケールアップする。あるいは、法律の範囲内であれば、資金をかけず自分でできることから始めるということもできるだろう。
結論
ほとんどのビジネスにとって、おおよそどのような状況においても、SEO対策を始めるのに遅すぎるということはない。あなたの会社の事業が完全な不況で、SEO対策に投じる金も時間は皆無というのでない限り、SEO対策によって検索エンジンからビジネスチャンスを引き寄せるというのは十分可能だ。もし業界内の主要検索ワードでは他社に完全に先を越されているというなら、新しいアングルを見つければよい。グーグルがルールを変更するなら、都度それに適応させるだけだ。SEOのピークが過ぎ去ったと考えたり、SEO対策で他社に対抗するのをあきらめたりするのは時期尚早だ。ビジネス成功の鍵を握るのは、時代の流れにのったあなたのフレキシビリティだ。